フクイチ3号機の不穏当が伝えられている中、私も出来るだけ情報を集めようとツイッターにかじりついていました。しかし地元でも東京でも大きな花火大会が開催されています。しかも東京は大雨でした。浴衣を着て、ずぶぬれになっています。大気中の放射性物質のちりを捕捉して雨粒が落ちてくるため、雨に濡れてはいけないことは、311以降は常識と思っていましたが、テレビを見るとまったく311前と変わらない番組作りで驚きました。誰も指摘せず、ずぶ濡れで進行している様子があります。そして雷、中止に。その日、立川でも花火大会が途中中止になってますので、おそらく100万人以上の人が、危険な雨に濡れたことになると思います。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2703D_X20C13A7CC1000/?dg=1 日本経済新聞
独身の若い女性が、浴衣で雨に濡れて被曝して「いい思い出になるかも」・・・もはや言葉もありません。スマホも持ってるだろうし、その日の天候やフクイチ情報を得ようと思えば得られるはずなのに、彼女たちは、自分の生命を維持しようという危険センサーがなさすぎると私は思いました。被曝以前に悪天候の中、大の大人が、仕事でもないのに、わざわざ人ごみの中に出かけていくのも危機管理ができていないし、浴衣のおしゃれはしても、当然、雨具の準備もしてない。
さらに当日、同じ時間帯に、このような野外コンサートが行われていました。ジャニーズのコンサートです。来場者が救急搬送されています。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130727-OYT1T00871.htm
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130727/k10013343121000.html
同じ時間帯の東京の空間線量グラフ。
台東区のそらまめ君 より
SPEEDI環境放射線モニタリングポスト・原子力関連施設マップ(気象オーバーレイ版)
http://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/radiation/speedi/weather-map/ より
PM2.5は雨で捕捉されて落ちて線量が上がったことがわかります。この時の雨にどんな核種が含まれていたか、調べて欲しいと思いました。
そもそも、フクイチからの放射性降下物が多かった東日本に住み続け、さらにちりが舞うコンサートや屋外イベントに出かけるということ自体がリスクです。その上、雨に濡れるなどとは。これで公共の交通機関の車両の中などにも、放射性物質が移動したことでしょう。
私は何度もツイッターでしつこく言ってるのですが、東日本の汚染地域においては、311後はすべての行事やイベントを放射能防御の観点で見直すべきだと。何かを燃やすような行事は放射性PMを拡散するので、どんど焼きや花火などは諦めるべきだと。
花火についても調べてみました。花火の環境工学 より
重金属汚染
リチウム(赤色)、ナトリウム(黄色)、銅(青緑色)など、金属イオンと炎色反応の色の関係を、中学校の理科第1分野や高校の化学の授業で学んだ記憶があるだろう。花火の色は、この炎色反応を利用して表現されている。火薬の中に、色火剤と呼ばれる金属化合物が入っているのである。
では、色を出した後、それらの金属元素はどうなるのだろうか?
消えてなくなるわけがない。もし花火でそんな変化が起こっていたならば、ドルトン(Dalton John:原子説の提唱者。1766〜1844)もびっくり。ノーベル賞どころの騒ぎではない。
入っていた金属元素は、何らかの化合物として空気中に飛散することになる。そして、いずれは降下し、地表面や水面に沈着する。あるいは、雨で洗い流されて地上に到達する。その中には、銅(青緑色)やストロンチウム(深赤色)といった重金属も含まれる。土壌や水系の重金属汚染が懸念される。
二酸化硫黄
花火は酸化剤、可燃剤、そして前述の色火剤からなるが、このうち可燃剤には、硫黄が用いられることもある。硫黄が燃えれば、当然、二酸化硫黄が発生する。二酸化硫黄は無色で刺激性の強い気体であり、気管支炎や喘息を引き起こす。空気中の濃度が0.012%以上になると人体に害があるともいわれる。また、酸性雨の原因物質の一つとしても有名である。
そのため、二酸化硫黄の排出量は大気汚染防止法によって厳しく規制されている。施設ごとの量規制、工場全体での総量規制、あるいは燃料使用基準など、様々な規制が存在する。
しかし、花火は工場ではない。従って、規制は適用されない。どれだけ排出しても、大気汚染防止法には引っかからないのである。黒色火薬の場合、全重量の10数%は硫黄だというのに……。
二酸化窒素
ものが空気中で燃えるときには、必ず、空気中の窒素と酸素が反応して、二酸化窒素が発生する。花火とて例外ではない。
二酸化窒素も刺激性の気体であり、鼻や喉を刺激するほか、呼吸器系統への慢性的な作用、気管支や肺機能への影響などが指摘されている。世界保健機関によれば、空気中の濃度がわずか0.5ppmでも、人体に対する強い影響があるとのことである。また、水に溶けると硝酸になるため、二酸化窒素は、酸性雨の原因物質でもある。
例えば自動車は、排気ガスを三元触媒と呼ばれる触媒に通すことによって、発生した二酸化窒素を分解している。だが、上空で炸裂した花火の排出ガスを、触媒に通せるはずがない。二酸化窒素は、そのまま空気中に放出されてしまう。
浮遊粒子状物質
花火の後には、多量の煙が残る。煙は、ススなどの微粒子からなる。粒が小さいために風で巻き上げられやすく、空気中を長時間にわたって浮遊する。こういった粒子は呼吸器系に入り込みやすく、気道や肺胞への沈着を起こして、呼吸器疾患の原因となる。
大気汚染防止法は浮遊粒子状物質についても規制を定めているが、やはり花火には適用されない。
昨日、本州の西の端、山口県宇部市でも10000発の花火が上空で炸裂しました。みな外で、産地不明の魚のお寿司を食べてビールを飲んだりして見物していました。_| ̄|○
私は、フクイチ3号機からの空気の流れや、あるいは対岸の苅田町の三菱マテリアルの煙突から漏れ出る排ガス、そして花火大会のこの重金属のPM拡散を懸念せざるを得ません。
バンダジェフスキー博士も指摘した化学物質との複合汚染です。西日本でも用心にこしたことはありません。
がれきを焼却した北九州でも花火大会があります。花火大会というのは、年に一度、大金を使って重金属PMが撒き散らされるということでもあるのだなと思いました。
大気汚染防止法が花火には適応されないなんて、人間の社会はつくづくご都合主義に満ちています。いろんな利権が絡んでいるのでしょう。目先のエンタメのためなら、危険を隠蔽してなんでもする人間社会。 原発事故が起こるのも無理はありません。
同じ世界とは全く思えない、まさにパラレルワールドな1日でした。
追加
宇部市の花火大会の近いところの測定局のSPM値。(SPM=大気中に長時間滞留し、肺や気管などに沈着して呼吸器に影響を及ぼす)
参考 必見です↓ ずくなしの冷や水さんより