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Channel: ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造
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北九州市PCB廃棄物処理上積み問題(1)カネミ油症事件の起きた地域に何故?PCBの有毒性を知る

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https://www.city.kitakyushu.lg.jp/kankyou/k0900000.html  より

2013年平成25年10月25日、高濃度PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物の処理について、環境省から北九州市に対し、国の処理基本計画の見直し案に関する検討要請がありました。

北九州市ではすでに若松区響町のJESCO 日本環境安全事業(株)北九州事業所で西日本(中国、四国、九州・沖縄)17県にあったPCB廃棄物の処理を実施していますが、環境省が新たに関西、東海、関東甲信越の分まで北九州に処理の上積みを要請しています。

そこで北九州市では、「環境省主催」の市民説明会が開催されることになりました。
北九州市のHPより

「PCB廃棄物処理に係る国の検討要請に関する説明会」の開催について

平成25年10月25日に行われたPCB廃棄物処理に関する国からの検討要請について、環境省による説明会を下記のとおり開催します。  

日時
  平成25年11月22日(金曜日) 18:30開始 場所
 若松市民会館 大ホール (若松区本町3-13-1) 内容
 PCB廃棄物処理基本計画の見直しに係る北九州市への検討要請について
 (要請内容に関する説明及び質疑応答) 申込 
 不要 その他
 駐車場(無料)には限りがありますので、ご来場の際は、できる限り公共交通機関をご利用くださいますようご協力をお願いいたします。 

意見の受付

 PCB処理事業や国からの検討要請に関する皆様のご意見を伺います。住所、氏名、意見(様式自由)を記入の上、下記のいずれかの方法にてご提出ください。

   Eメール :  kan-haikibutsu@city.kitakyushu.lg.jp

   郵便    : 〒803-8501 小倉北区城内1-1 環境局産業廃棄物対策室 宛

   ファクス : (FAX番号)093-582-2196 環境局産業廃棄物対策室 宛 

震災がれきを処理した北九州市に今度はさらにPCBまで上乗せして処理しろと!?驚きました。がれきを燃やした上にさらに有毒なPCBまで追加されるとは (゚д゚lll)では一体どのくらいの量のPCBが上乗せされるのか環境省 廃棄物・リサイクル部=「廃リ部」からのPDFを見ると、https://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000154304.pdf  より

車載型トランス150台、コンデンサ7000台、二次廃棄物120トン、安定器など汚染物4000トン=上乗せ分。う〜ん。何かよくわかりませんので北九州市が11/18付で出した資料の中から見ていくことにします。

PCB廃棄物処理の見直しに関する国の検討要請  https://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000156277.pdf  より

 

 北九州市は、国内最大の食品公害事件でもあり、先進国最悪のPCBダイオキシン汚染事故=カネミ油症事件が起きた場所であることは世界的に有名。海外では「ユショウ」と 呼ばれているほど最悪の事例として知られています。その公害が起きた場所で日本中のPCBの廃棄物処理をするということ自体、どうなのかと思います。

しかし北九州市が出しているHP上のPDFは、具体的にイメージできる資料にはなっていません。「参考程度」に有毒性・危険性を書いて終わらせているなと思いました。相変わらず危険性を過小評価していると感じます。事件が起きたのは今から、45年前。もしかするとこの資料も「カネミ油症」の恐ろしさを知らない世代が資料を作ってる可能性もあります。

なのでまず、この化学物質がどのぐらい危険なものか、カネミ油症事件について知らなければダメだろうと思います。

NHK ETV特集 毒と命〜カネミ油症 母と子の記録〜(1)※画像をクリックすると動画のサイトに行きます。

NHK ETV特集 毒と命〜カネミ油症 母と子の記録〜(2)

 食用油にダイオキシンが混入し、日本各地で1万4千人が被害を訴えた「カネミ油症事件」。事件発覚から44年を経た去年、初めて被害者救済法が成立し、国の被害者救済の責務が法的に明記された。しかし、成立した救済法で一顧だにされなかった問題がある。それは、子どもや孫への世代を超えた「毒」の移行の問題だ。
3年前、国が公表した健康実態調査の結果では、回答者の4割が、子ども世代の症状の存在を訴えた。長崎県諫早市に暮らす認定患者・下田順子さん(51歳)もその一人。小学生のとき、家の食事で汚染油を口にし、重い皮膚症状や内臓疾患に悩まされてきた。その後結婚し、汚染油の摂取から20年後に出産。生まれてきた子どもは、幼い頃から体が弱く、成長するにつれ原因不明のけん怠感に悩まされ20歳を超えた今も、さまざまな病気や体調不良に苦しんでいる。
事件発生から45年。被害者がつないできた「命」は「毒」もまたつないでいってしまうのか。番組では、下田さん親子を中心に、声を上げ始めた被害者の姿を取材、放置され続けるカネミ油症・次世代被害の実態を報告する。

http://togetter.com/li/508521 お時間がない方はこちらの番組内容に関するツイートのまとめをどうぞ。

http://www.kbc.co.jp/tv/kanemi/  カネミ油症KBCが追った44年の記録 ドキュメンタリーは11本

 

あらためて映像で見ると、その危険性がよくわかります。水俣病もカネミ油症も、そして福島第一原発の事故も、市民の健康被害、差別の問題である「公害」です。 国は加害企業の味方で、裁判は長引き、御用学者は患者を認めない。そして被害者は苦しみと悲しみのなか死んでいく・・・。

北九州の工場で作られたカネミライスオイルを、当時の流通で、もし店頭に並んでいたとしたら、自分も親も食べていたかもしれないわけです。誰もが被害者になるったかもしれなかったのです。

健康被害を受けた市民の声を一切出していない北九州市の行政資料は、環境省の方しか向いていないことを示しています。

人間に及ぼす影響を具体的に伝えず、原因化学物質の危険性を過小評価するような専門家・学者の言うことを鵜呑みにしたら、第二のカネミ油症が起こると私は思います。

体内に化学物質を取り込むことの危険性、人間の体というのはこんなにも化学物質に弱いのだということを、次世代の赤ちゃんが教えてくれています。

訴訟の資料より

 

 

 

 


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