前のブログ記事で、紛争鉱物(コンフリクトミネラル)という言葉が出てきました。日本では資源というと、鉱物資源のこと。まさか他国で資源のために子供が殺されているということは教わりません。「日本は資源がない国だから資源を確保してモノを作って売らなければならない国だ、そうして工業先進国としてお金を稼ぐのが貨幣経済だ」と子供の頃から洗脳されてきました。原発爆発してレベル7の国になった今でも、まだ同じ事をやっています。ほとんどの人が資源をビジネスとしか考えないようです。
紛争地域において算出され、鉱物を購入することで現地の武装勢力の資金調達につながり、結果として当該地域の紛争に加担することが危惧される鉱物の総称。特に、コンゴおよびコンゴに接する国々で採掘される、スズ・タンタル・タングステン・金の4種の鉱物を指す。
紛争鉱物は、その採掘過程において武装勢力グループが関与しており、取引高の一部が武装勢力に流れる。結果として武装勢力が力を蓄え、掠奪や暴力を助長する要因となっているとされる。
紛争鉱物は、米国で2010年7月に成立した「金融規制改革法」において指定された。金融規制改革法の成立により、米国の上場企業には、該当地域から調達した鉱物の使用状況を報告する義務が課せられた。
紛争鉱物として指定されているスズ(tin)・タンタル(tantalum)・タングステン(tungsten)・金(gold)は、総称して「3TG」とも呼ばれる。それぞれコンピュータの部品の製造などに必要な鉱物資源であり、先進国での需要が高い。
紛争鉱物の産出国として指定されている国は、コンゴ、および、アンゴラ、ザンビア、タンザニア、ウガンダ、南スーダン、ルワンダ、中央アフリカ共和国、コンゴ共和国、ブルンジの計10ヵ国である。
金融規制改革法は米国の法律であるが、米国の証券取引所に上場している日本企業も対象となる。2013年4月現在、日本国内では法律上の規制や義務などは特に課されていないが、電子情報技術産業協会などが中心となって責任ある鉱物調達の取り組みを推進している。
どのタイプの太陽光電池にも紛争鉱物のベースメタルのスズが使われてるようです。レアアース、レアメタルももちろん含まれます。
IT革命、再生可能エネルギーの普及が進み、日本企業も鉱物の輸入はますます欠かせなくなってる中で、実際に紛争鉱物を使わないようにできているかどうかは、市民にはまずわかりません。昨年のソーラースコアカードを見ると三菱は紛争鉱物の項目は0点ですね。
「責任ある鉱物調達検討会について」2012年10月31日JEITA より 日本企業。原発メーカー、半導体メーカー、パネルメーカーなど
企業の対応措置と紛争鉱物の情報開示に関するFAQ(仮訳) を見ると
質問7:紛争鉱物調査には手間と費用がかかります。自社がサプライヤーに対象国から原料を購入しないよう要求することは勧められますか。
回答7:いいえ。対象国における合法的な事業活動の中止は川下企業のリスクを増大させかねません。また、地域経済に打撃を与え人々の生計を奪うため、地域住民にも損害が及ぶことになります。
米国Dodd-Frank 法1502 条およびSEC 最終規則の趣旨は情報開示であり、使用禁止ではありません。さらに、紛争鉱物問題に取り組んでいるNGO も対象国との取引全体を否定しないよう産業界に呼びかけています。CFS プログラムやCMRT は対象国からの紛争とかかわりのない原料の調達を認めるように開発されています。これはConflict-Free Sourcing Initiative の柱の1 つです。
責任ある鉱物調達とは一体何でしょうか?
太陽光パネルは、いわゆる電子廃棄物(e-waste)に入ります。
e-waste で画像検索すると、膨大な量の電子廃棄物の画像が出てきます。
鉱物採掘、製錬、製造、廃棄物まで考えたら、もういくら便利でもパネルを含む電子機器を手放すしかないのではないかと私は思うようになりました。
パネルもいらないし、パソコンも携帯もやめたい。ブログもやめたいけど、この事実を共有するために、もうすこしだけ続けたい・・・今そんな気持ちです。
資源って鉱物だけでなく、森林資源、水資源、水産資源だって自然全部が資源のはずなのに、いつの間にか資源=鉱物=金を追いかける社会になり、生態系もズタズタ、人の体も心も命も踏みにじられています。