(管理人より) お盆の期間中、出かけているあいだに中国の天津市で大爆発事故がありました。関連ツイートは旅先でもしていたのですが、自宅に戻りましたのでブログでまとめたいと思います。
爆発事故当初は、中国当局が、なかなか詳細を明らかにしていませんでしたが少しずつわかってきました。事故現場の恐ろしい画像はネット上にたくさん出ています。⇒こちら
最新の情報では爆発による死者はこれまでに112人。 (http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150816-00000025-jij_afp-int)
昨日の段階でのニュースを引用します。
15日、中国・天津での爆発事故現場周辺で、化学物質を調べる武装警察官ら(ロイター) 死者104人に、化学物質汚染も懸念…天津爆発2015年08月15日 23時55分 読売新聞
北京=竹腰雅彦】中国天津市で12日深夜に起きた爆発事故は15日になっても完全には鎮火せず、小規模な爆発や発火が続いた。現場周辺の住民に一時避難指示が出るなどの混乱も起きている。爆発した倉庫に保管されていた大量の化学物質の一部は周囲に飛散したとみられ、大気や水が汚染されることへの懸念も強まっている。
市政府によると15日、事故による死者は104人に達した。
爆発した「瑞海国際物流有限公司」の倉庫は仕分け用で、中国紙・新京報によると、爆薬の原料となる硝酸カリウムや、水に触れると可燃性ガスが発生する炭化カルシウムなど16種類の取り扱いがあった。事故当時、具体的にどんな物質が保管されていたかは不明だが、中国紙・南方都市報は、河北省の化学企業が、倉庫に猛毒のシアン化ナトリウム700トンを保管していたと報じた。
爆発したのは、天津東疆保税港区 「瑞海国際物流有限公司の危険物倉庫」 だということがわかりました。
天津爆炸企业“瑞海物流”是个什么公司?纵深 より同社の公式ウェブサイトによると、同社倉庫業務で取り扱われている商品は以下のとおり。
第2類:圧縮ガス及び液化ガス(アルゴンガス、圧縮天然ガスなど)
第3類:引火性液体(エチルメチルケトン、酢酸エチルなど)
第4類:引火性固形物、自然発火物及び水反応可燃性物質(イオウ、ニトロセルロース、カーバイド、カルシウムシリコン合金など)
第5類:酸化剤及び勇気過酸化物(硝酸カリウム、硝酸ナトリウムなど)
第6類:毒物(シアン化ナトリウム、トルエンジイソシアネートなど)
第8、9類:腐蝕物、その他(ギ酸、リン酸、メタンスルホン酸、苛性ソーダ、硫化ソーダなど)
こんなにたくさんの種類の化学物質が環境中に漏洩しています。 全部調べたいけど、とりあえず有名毒物のシアン化ナトリウムから
別名 青酸ナトリウム 化学的および生理的性質はシアン化カリウム(青酸カリ)に類似する。 毒物及び劇物取締法で毒物に指定されている。
経口致死量は成人の場合 200~300 mg/人 と推定されている。
西日本新聞(紙面)は「硝酸ナトリウムや硝酸カリウムは爆弾の材料などに使われる物質で大爆発に繋がった可能性もある」と伝えています。
http://www.022net.com/Page/Key_News/Key_gy/dahuojian.html より
天津市はロケット産業化基地の開発区だったということがわかります。
「宇宙技術の平和利用の開発において世界クラスのレベル」と書いてあります。
私は「宇宙開発は軍事技術だ」とずっと主張してきました。それを理解した上で推進する確信犯のような人もたくさんいます。
ついにロケット産業の町でこのような大爆発事故が起き、毒物が環境中にばらまかれてしまいました。
ロケット打ち上げや花火を、さもいいニュースのように日本のメディアは毎回報じています。
市民に対して宇宙開発やロケット打ち上げに夢を見させるのです。実際は軍事技術。
「~の平和利用」という胡散臭い言葉に騙されてはいけません。
シアン化合物、拡散の恐れ=住民避難、指揮所も移動-爆発の死者100人超・天津
時事通信 2015/08/15-23:43
【北京時事】中国天津市の危険物集積地で起きた大規模爆発で、市当局は15日、現場に強い毒性を持つシアン化ナトリウム(青酸ソーダ)をはじめとする化学物質が保管されていた可能性があると発表した。新華社電によると、住民の避難所となっている付近の小学校では、風向きが変わり有害物質が拡散する恐れがあるとして住民らがバスで避難。残留している危険物の処理が大きな問題となっている。死者は104人に達した。
天津市は同日、風向きの変化を受け、指揮所や作業に当たる消防隊員らを風上に移動させた。
市当局によると、集積地を運営する物流企業関係者の話や税関データから、現場には爆薬の原料にもなる硝酸カリウムを含む約20種類の物質があった可能性があるという。
周辺には大量の危険物が残されているとみられる。科技日報(電子版)は現場の消防専門家の話として、シアン化ナトリウムが見つかり、多くは包装が破れた状態だと伝えた。メーカーは土壌を含め回収・処理するため専門家を派遣。観測データからは広範囲の漏えいは起きていないという。
現場には軍の化学防護部隊が入り、防護服にマスクを着けた隊員がサンプル採取などの活動を続けた。中国メディアによると、シアン化合物の解毒剤220人分を持った専門家も現地に派遣された。
中国紙・新京報(電子版)は15日、現場の警察関係者らの話として、爆発地点から3キロ以内に避難指示が出たと伝えた。同紙によると、爆発現場で残された有害物質の処理が行われるためという。一方、市当局は住民に対する組織的な避難の指示を否定、混乱が続いている。
現場では同日昼、爆発から約60時間ぶりにコンテナの中にいた男性が救出され、病院に運ばれた。習近平国家主席は「重要指示」を出し、最近、生産現場での事故が相次いでいると指摘。「血の教訓は極めて深刻であり、必ず心に刻まなければならない」と述べ、安全対策の徹底を訴えた。(2015/08/15-23:43)
こういった画像もツイッターにありました。https://twitter.com/sun_koubun/status/631833814948409344より
中国「核生化」救急隊出動。 核兵器、生物兵器、化学兵器の略。
人民解放軍のNBC(核・生物兵器・化学兵器)部隊が投入されています。つまり、NBC災害ということです。
このブログやツイッターでも何度も言ってきました。上の画像も防護服、防毒マスクを装着しています。
http://www.osaka-pgmc.com/hosp/researches/nbc/ より
NBC災害とは核(nuclear)、生物(biological)、化学物質(chemical)による特殊災害のことを言います。この中には事故からテロリズム、事件まで幅広い事象が含まれます。
山陽小野田市のアセチレン爆発火災も、天津大爆発事故もNBC災害です。その言葉自体もニュースに出てこないのが不思議です。
私たちは、いつの間にかNBC災害に巻き込まれ、被害者にも加害者にもなってしまう可能性があるということです。
もうNBC災害を超えてCBRNE災害になっていると思います。
化学 (chemical)
生物 (biological)
放射性物質 (radiological)
核 (nuclear)
爆発物 (explosive)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150815-00000102-jijp-int.view-000 より、天津爆発事故の凄まじさ
日本もまさにこの状態です。
核 (nuclear) 福島原発事故
放射性物質 (radiological) 放射性廃棄物の焼却やリサイクル
化学 (chemical) プラントや産廃処理場の爆発で毒性物質漏洩
CBRNE災害は他国のことじゃなくて日本でも全部起きていることです。
国と企業が、その事故を過小評価しているだけです。そして市民が大本営発表を信じているだけです。
8/14西日本新聞の1面の紙面構成をご覧下さい。 天津爆発事故と下関の花火大会が同じ紙面にある異様さ。不謹慎さすら感じます。
しかも花火大会の方の画像が大きいです。 花火を喜ぶメンタリティは、市民の火薬に対する危険という認識を低下させていると思います。
花火大会を考える。花火=火薬。重金属は空気中に飛散。花火工場では世界中で爆発事故が起きている事実。
山陽小野田市のアセチレン爆発火災も2日後に近くで花火大会をしていました。
山陽小野田市で8/5にあれだけのガス爆発事故があったのに、その2日後8/7に3000発の花火大会をやっています。
公害原因物質のアスベストが飛散していたことが周辺に知らされた日に、花火大会とは・・・・私には理解できません。
見に来ている人の多さ↓ どんなに恐ろしい爆発事故が起きても、毒物が出ても親子で花火を楽しめる神経・・・
原発事故があったというのに、まだ大本営発表を信じているんですね・・・
明日、続報をアップします。