ANN (2016/05/18 18:40)現職の市議会議員と元市議会議員が詐欺の疑いで逮捕・送検されました。警察は土地の所有者は他にも複数いるとみて、2人が同様の手口で犯行に及んだ可能性も含め、余罪を慎重に調べています。
毎日新聞2016年5月17日 21時37分(最終更新 5月17日 21時37分)
愛知県常滑市の太陽光発電施設整備を巡る汚職事件に絡み、県警捜査2課は17日、土地所有者から測量費名目で約550万円をだまし取ったとして、元市議、岸田嘉成被告(63)=収賄罪で起訴=と市議、斎田大五朗容疑者(40)を詐欺容疑で逮捕した。岸田容疑者は「金を2人で分けた」と容疑を認め、斎田容疑者は否認しているという。
逮捕容疑は、2014年7〜9月ごろ、発電施設の整備予定地を所有する同市の無職女性(69)に対し、本来は支払わなくていい測量費約550万円を、斎田容疑者名義の預金口座に振り込ませたとしている。契約上、測量費は土地購入業者側の負担になっていた。
県警によると、事件当時、岸田容疑者は常滑市企業立地推進室主事として発電施設整備の測量業務に関わり、土地家屋調査士の斎田容疑者に売買交渉を依頼。斎田容疑者は女性に「測量費は売り主が全額負担するが、事業者側で一部負担してもらえる」と、うその説明をしていた。両容疑者は昨年4月の市議選で初当選した。
発電施設整備を巡り、岸田容疑者は、14年9月に同県半田市の測量会社「マス五」から現金100万円を受け取ったとして、今年4月に収賄容疑で逮捕され、5月に市議を辞職。名古屋地検は17日、14年10月にも現金100万円を受け取ったとして、岸田容疑者を収賄罪で追起訴した。
マス五社長、榊原慎介容疑者(52)も贈賄容疑で逮捕され、17日に贈賄罪で追起訴された。マス五は女性の土地の測量もしていたという。【金寿英】
毎日新聞 2016年05月24日 20時56分
常滑市農業委員会は23日、同市役所で総会を開き、太陽光発電施設をめぐる汚職事件で逮捕された市議、斎田大五朗委員(40)に対する辞職勧告決議を行った。
常滑汚職、別の市議逮捕 前市議と共謀、詐欺の疑い
2016年5月17日 22時37分
愛知県常滑市の民有地への太陽光発電施設の企業誘致に絡む汚職事件で、現場の土地を所有していた女性(69)から本来は負担する必要のない測量費の名目で約550万円をだまし取ったとして、愛知県警は17日、詐欺の疑いで前常滑市議の岸田嘉成容疑者(63)=同市大谷、収賄罪で起訴=を再逮捕し、新たに同市議斎田大五朗容疑者(40)=同市新田町=を逮捕した。
県警によると当時、岸田容疑者は市企業立地推進室の主事として、同事業の誘致を担当。土地家屋調査士の斎田容疑者は、市内で不動産業を営んでいた。
逮捕容疑では、2人は共謀し2014年7月下旬ごろ、常滑市内で斎田容疑者が女性に「測量費は土地の売り主が全額負担するものだが、事業者側で負担してもらえることになり(女性が一部負担する)測量費は550万8千円です」とうそを言い、同9月上旬ごろ、斎田容疑者名義の預金口座に全額を振り込ませ、だまし取ったとされる。
岸田容疑者は容疑を認めて「金は2人で分けた」と供述し、斎田容疑者は否認しているという。
県警は、岸田容疑者の依頼で、斎田容疑者が女性との間で土地の売買交渉を進めていたとみている。両容疑者はいずれも15年4月の市議選で初当選した。
この土地に計画された太陽光発電施設をめぐっては、岸田容疑者が設置会社に、愛知県半田市の測量会社「マス五」社長榊原慎介容疑者(52)=贈賄罪で起訴=へ、測量業務を約1700万円で発注するようあっせんし、榊原容疑者から、便宜を図った見返りに100万円を得たとして逮捕された。
岸田、榊原容疑者は別の100万円の授受もあったとして再逮捕され、名古屋地検に17日、追起訴された。
(中日新聞)
愛知県常滑市の民有地への太陽光発電施設の企業誘致に絡む事件で、現場の土地を所有していた女性(69)から、測量費名目で約550万円をだまし取ったとして詐欺の疑いで逮捕された常滑市議斎田大五朗容疑者(40)が、別に土地仲介の正規の手数料として百数十万円を受け取っていたことが、捜査関係者への取材で分かった。
斎田容疑者は、逮捕容疑について「詐欺ではありません」と否認している。だが、土地の売買交渉に伴う通常の仲介料とは別に、女性へ550万円に上る支払いを求めていることから、県警は斎田容疑者にだまし取る認識があったとみて調べる。
斎田容疑者は前常滑市議の岸田嘉成容疑者(63)=収賄罪で起訴=と共謀し、2014年7月下旬ごろ、土地所有者は測量費の一部を負担する必要があると女性にうそをつき、同9月上旬ごろ、自分名義の預金口座に入金させたとされる。
斎田容疑者は、岸田容疑者の依頼で土地の売買交渉を進めていたとされ、入金とほぼ同時期に女性から仲介手数料も受け取ったという。測量費は実際は発電施設の設置会社が負担した。
当時、岸田容疑者は市企業立地推進室の主事で、斎田容疑者は不動産業を営んでいた。この土地に計画された発電施設をめぐり、岸田容疑者は、測量業務を約1700万円で受注できるよう便宜を図った見返りに、知り合いの業者から計200万円の賄賂を受け取ったとして逮捕、起訴された。
◆「信頼回復取り組む」 市議長ら陳謝
岸田、斎田両容疑者の逮捕を受け、常滑市議会の相羽助宣議長は18日午前、市役所で記者会見を開き、「度重なる議員の逮捕で失われた信頼の回復に取り組む。誠に申し訳ありませんでした」と陳謝した。
出張のため不在の片岡憲彦市長に代わり、会見に同席した栗本儀則副市長も「17日に外部講師を招いた倫理研修を実施し、職員は法令順守の重要性を感じたはず。信頼回復は容易でないが、一丸となって取り組みたい」と述べた。
同市議会は18日午後、議会運営委員会を開いて斎田容疑者に対する議員辞職勧告を検討する。
(中日新聞)
(管理人より)
愛知県常滑市の太陽光発電施設の建設をめぐって、二人の市会議員がその立場を利用して私腹を肥やしていました。市民を騙す市議なんてろくでもありません。
太陽光発電はクリーンで正当なビジネスだと言って推進して回る市民がいますが、こんな汚職がはびこるなんて原発と同じですね。
一応記録しておきます。
《参考》
長崎県宇久島メガソーラー事業の自民党市議の贈賄問題(1)自然豊かな島が再エネの食い物にされている
長崎県宇久島メガソーラー事業の自民党市議の贈賄問題(2)時系列まとめ 逮捕~送検
メガソーラー建設で脅迫事件。国策再エネの光と影。「何が本当に大切かという心の目がふさがっている」