稲敷で工場火災 1人死亡
03月17日 20時48分 NHK茨城
17日正午ごろ、茨城県稲敷市の工業団地にある廃油のリサイクル工場で火災があり、廃油の入ったドラム缶およそ100本が燃えたとみられ、焼け跡から1人が遺体で見つかりました。
警察は火災の後、連絡が取れなくなっている男性従業員の可能性があるとみて、身元の確認を急いでいます。
17日正午ごろ、茨城県稲敷市釜井の工業団地にある「三和油化工業」茨城工場の従業員から、「油が燃えていて手がつけられない」と消防に通報がありました。
火はおよそ4時間半後に消し止められましたが、焼け跡から1人が遺体で見つかりました。
警察によりますと火災の後、この工場に勤める40代の男性従業員と連絡が取れなくなっているということで、遺体はこの男性の可能性があるとみて身元の確認を急いでいます。
また、従業員2人が顔にやけどを負って病院に搬送されたということです。
警察によりますと、廃油を入れたドラム缶が保管されている工場の敷地内にある倉庫で、ドラム缶およそ100本が燃えたとみられるということで、当時これらのドラム缶を倉庫に運び込む作業をしていたということです。
警察は18日、消防と合同で現場検証を行って火災の原因を詳しく調べることにしています。
この火災で稲敷市は一時、工場周辺の4つの地区の749世帯1931人に避難指示を出しましたが、これらはすべて、午後4時40分に解除されました。
この工場がある筑波東部工業団地には、電子部品や金属製品の製造を手がける企業などあわせて10社の工場が立ち並んでいますが、ほかの工場への延焼などはありませんでした。
火災現場の周辺にいた人「薬品のようなにおい」
(管理人より)
きのうのブログ記事では、三和油化グループのHPに掲載されていたものを貼り付けましたが、結局、茨城工場で何を扱っているのか、よくわかりませんでした。他の工場で扱っているものも含まれていましたので追記しておきます。リチウムイオン電池の廃物の取り扱いは愛知県の石根工場のようです。
そこで三和油化グループの環境安全報告書2016 という資料を見ていきます。茨城工場だけを拾ってみます。
グーグルストリートビューで見ると、茨城工場の敷地内には、倉庫の外にもたくさんのドラム缶が並んでいます。今回は倉庫の中のドラム缶が燃えたわけですがその中に何が入っていたのか、何が燃えたのか。PCB廃棄物が、ここにあったのか、倉庫内に保管されていたかどうかも実際にはよくわかりません。
燃えたのは、引火性廃油、特定有害廃油でしょうか。「トリクロロエチレン」と書いてあります。とりあえず、ひとつだけ安全データシートを見てみます。
トリクロロエチレンの安全データシート には火災によって「毒性のガスを発生するおそれ」と書いてあります。
火災現場の周辺にいた人によると「薬品みたいな匂い」がしたそうです。「油の匂い」という人もいました。(NHKのニュース動画)
吸い込んでしまったということです。その他のものとごちゃまぜに燃焼しているので、未知の化合物ができているのではないでしょうか?
上の赤い囲みには、今、豊洲市場問題で大騒ぎになっている「ベンゼン」もあります。
昨日の毎日新聞のWEB記事では「トルエン」という報道がありました。
今まで報道上に出てきたのは「シンナー」「アルコール」「トルエン」これだけです。
この資料には労災事故の記載もありました。毎年労災事故が発生しています。今回の火災ではついに1人の労働者が亡くなりました。
これだけの大気汚染、労災事故が起こっているのに、 CSRのページには太陽光パネルが掲載されており、グリーンウォッシュがわかりやすい構図となっています。
2013年には千葉県でもエバークリーンという廃油リサイクル工場で大爆発火災事故が起き、2人亡くなっています。
廃油精製工場で爆発、2人死亡16人負傷 千葉・野田 2013/11/16付 日経新聞
この時は爆風の影響で近くの小学校のガラスが割れるなど、大騒ぎになりました。
廃油リサイクル工場が危険だという認識を持たなければなりません。結局、工場の支店長が業務上過失致死傷罪の容疑で書類送検されました。
今回はどうなるのでしょうか・・・
NHKの報道ではドラム缶100本、ANNは200本。倍も違います。どちらが本当でしょうね。ε=(・д・`*)ハァ…
追記 NHKが、百数十本と報道しました