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【30年後】子どもに暴露後何年もたってから大きな被害をもたらすアスベスト〜原因は強力α線被ばく【死亡】

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http://www.waimr.uwa.edu.au/news/2012.09.04_deadly-asbestos-taking-toll-years-after-kids-exposed.html

「アスベストに接触した子どもは、アスベストの被害を何年間も受け続ける」 2012年9月4日

 西オーストラリアの北西地区で、幼少時代にアスベストに接触した子どもたち、通称「ウィットヌーンキッズ」は平均的な住民に比べ、一連のがん疾患にかかったり死亡する割合が高いことが、西オーストラリア医療研究学会(WAIMR)の最新研究により明らかになった。パースから1106km北西部にあるウィットヌーンで人体に致死的な被害をもたらす青石綿を採掘していたが、採掘から出たほこりの中に悪性中皮腫、肺がん、石綿症などの重症な疾患をもたらす飛散繊維が検出されたため、1966年に採掘が中止され、その後街は閉鎖された。
 アスベストに関する過去のデータを集めてみると、アスベストを採掘している街で働いていたり、アスベストを使用する製品を扱っていたといった職業的な要因により、成人の男性がアスベスト被害にあったという事例はある。最新の本研究はウィットヌーンでアスベストに接触した子どもたちの健康状態を長期間研究した初めての事例である。
 本研究はアメリカ産業医学ジャーナルに掲載された。かつてウィットヌーンに住んでいた15歳以下の少女たちが、中皮腫、卵巣および脳腫瘍を発症し、オーストラリアの死亡率を増加させた可能性があることを示唆している。
 アスベストが採掘された1943〜1966年にウィットヌーンで10代前半を過ごした少年たちは、現在、中皮腫、白血病、前立腺がん、脳腫瘍、直腸および結腸がん、循環器系疾患、神経系疾患にかかる率が急上昇し、また死亡率も大幅に上昇している。
 本研究の主要研究者でありWAIMRの准教授アリソン・レイド氏はこう証言している。

「ウィットヌーンの街は、もともと鉱山から1.6kmしか離れていませんでした。その後1947年に人口が増え、街は採掘現場から12km離れた場所に移動しました。しかし鉱山から採掘された廃石は街のいたるところで使われていました。クロシドライト繊維を多く含む廃石は道路、歩道、駐車場、地域の競技場や校庭に使われました。さらに家の裏庭にも使われ、そこで子どもたちがよく遊んでいました。『ウィットヌーンキッズ』は今、ほとんどの方が成人の慢性疾患にかかり、多くの方が死亡しているという状況になっています。」

 西オーストラリア大学で住民健康を調査している学校とWAIMR研究者が行なった研究には、かつて「ウィットヌーンキッズ」だった大人、合計2460名が、15歳までに青石綿と接触していたと記録されているとレイド准教授は証言している。最初に接触した年齢の中央値は3歳であった。またかつて「ウィットヌーンキッズ」だった大人を調べると、そのうち63%はウィットヌーンで生まれるか、もしくは5歳までに採掘現場がある街、ウィットヌーンに引越しをしてきた。また大部分(93.5%)は16歳までにウィットヌーンから引越しをし、幼年期のときだけアスベストに接触していた。
 2007年の終わり、以前からウィットヌーンに住んでいた人、228名が上記の一連の疾患が原因で死亡し、2009年の終わりには207名の住民にがんが215例みつかった。
これは西オーストラリアの一般的な人々と比べ、ウィットヌーンに住んでいた少女の20〜47%、少年の50〜83%が、さまざまなことが原因で死亡するリスクが高いことを示している。
 「私たちは、子供の頃アスベストに接触した人々に重要な情報を長期間提供し続けます」とアリソン・レイド准教授はいう。

 砂場での写真は1953年にウィットヌーンの住民の裏庭で、4歳になる近所の子どもが、アスベストが混じった砂場で遊ぶ様子を撮影したものだ。その住民は当時一般的に使われていた廃石を人体に致命的な被害をもたらすとは知らずに、裏庭の砂場と家のまわりのほこりよけとして購入した。フィリップ・ノーブル(写真左側)は有能なフットボール選手になったが、中皮腫のため36歳で亡くなった。ロス・ムーンロウ(写真右側)は高校の校長になったが中皮腫のため38歳で亡くなった。   

 ※翻訳は当ブログ読者の方にご協力頂きました。ありがとうございます。ニュアンスの違いはご了承ください。

何も知らずに毒物でお砂場遊びをしてしまった子どもたち。30代までしか生きられませんでした。

そのとき親が無知であったばかりに、子どもが犠牲になるという例です。

もちろん当時はインターネットもないですし、有害かどうか調べるすべがなかったわけですので、すべて親の責任にするのは酷かもしれませんが、そのために病気になってしまった子どもはどう感じたのでしょうか?  今はネットがあります。検索をし倒して悔いのないよういろんな情報を集めようと思います。

日本では1989年頃アスベストの危険性が指摘されていました。そういえば学生の頃(1988年頃)、教官が「この教室はアスベスト吹付けで天井から落ちてくるから良くない」などと言っていたのを覚えています。アスベスト問題 は労働問題であり、公害です。建設現場などで浮遊する粉塵を吸わなければならない仕事がいかに過酷で劣悪な労働環境かということを知っていただけたらと思います。現場に着ていた作業着の洗濯を長年している妻も中皮腫など発症することがあるということで、粉塵がいかに危険なものであるかがわかります。細かい粉塵になればなるほど人間が管理できないからです。人間を不幸にする技術がここにもあります。 

 

【参考】 子どものアスベストリスクの問題

 「日仏二社会のけい肺・アスベスト疾患  空間的マッピングと人文学的研究」報告として 神戸大学 松田毅
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/repository/81002000.pdf

【参考】 がれき仮置き場からアスベスト飛散 またも石巻市が「隠ぺい」http://diamond.jp/articles/-/33437  より

石巻市内の長浜仮置き場では風下とみられる敷地境界1ヵ所で大気中のアスベストを測定しており、アスベストの1つクリソタイル(白石綿)が空気1リットルあたり42本(電子顕微鏡による計測)計測されている(アスベスト以外の繊維を含む総繊維濃度は1リットルあたり180本)。

 魚町西公園の仮置き場では方角の違う2ヵ所を測定しており、1地点で空気1リットルあたりアスベスト繊維(クリソタイル)26本(総繊維濃度170本)、もう1地点ではアスベスト繊維(クリソタイル)26本を検出した(総繊維220本)。

北九州市はこのような危険なアスベストの付着している可能性のある石巻の震災がれきを26000トンも燃やしました。3月末で終了しました。

アスベストの最後の検査結果は⇒ http://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000136211.pdf

一応不検出となってはいますが、測定は月一サンプリングなので、検査と検査のあいだは実際はわかりません。PMとなって舞い、NDだからといって周辺住民が吸ってないという証明にはならないと思います。これから私たちの体調にどんな変化が起こるかわかりません。もし何らかの体調悪化など認められた場合は、こちらにどうぞ。↓

健康被害調査フォーム (北九の子供を守るネットワークのブログ より)

 

肺に刺さったアスベストはラジウムを集めホットスポットとなり局所的な内部被ばく。 

鉄を体内に取り込む喫煙や、粉塵も同様の働きをする 。

http://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/soumu-pdf/press-090727.pdf 岡山大学 プレスリリース

 

アスベスト吸入による発がんのメカニズムは放射性物質の蓄積。

3.11前の2009年の段階で宇部市の国立病院機構山口宇部医療センターで研究されていました。

たしかコメント欄から教えていただいていました。それなのに対岸の新門司でのがれき焼却を止められなかった。

その他の活動でいっぱいいっぱいでちゃんと生かせなかった。もう、自分の力のなさ、あまりのダメさに嫌気がさしています。

昨年九月の本焼却開始から3月末まで、外で無邪気に遊んでいた子供が、微量かもしれないけど吸ってしまったかもしれません。

しきい値なし、どんなに微量でも危険というのが放射性物質。

そんなものが風の中に含まれていない「風の谷」に住みたいです。

http://blogs.yahoo.co.jp/ahi3776/8678989.html   より

【毎日新聞】2009年7月28日 
アスベスト:吸入、肺にラジウム蓄積 内部被ばくでがん化−−岡山大チーム

 アスベスト(石綿)吸入による中皮腫や喫煙などによる肺がんが起こる仕組みを、岡山大の中村栄三・地球物質科学研究センター長らの研究チームが解明した。石綿やたばこ、粉じんに含まれる鉄が肺に入ると、鉄を含む「フェリチン」というたんぱく質が形成される。フェリチンは大気中などにある放射性物質ラジウムを集めて蓄積させ、がんを引き起こすという。28日付の日本学士院発行の自然科学系英文学術誌に論文が掲載される。

 これまで石綿を吸入すると肺にフェリチンが形成されることが知られていた。研究チームは形成過程を突き止めるため、中皮腫や肺がん患者の手術後の肺切片を詳しく調べた。

 すると、6人の中皮腫患者のフェリチンからバリウム、鉛、カドミウムなどの重金属が検出された。中でもラジウムは海水中の100万〜1000万倍に相当する高濃度だった。肺がん患者6人でも同様の傾向がみられた。

 研究チームは、高濃度のラジウムが出す放射線で強力な内部被ばくが起き、肺組織の遺伝子を損傷させてがんを発生させると結論付けた。研究チームの岡部和倫(かずのり)・国立病院機構山口宇部医療センター呼吸器外科医長は「肺のラジウム蓄積量を調べる技術や、肺のフェリチンを溶かす薬剤を開発できれば、早期診断や治療につながる」と話している。【下桐実雅子】

【共同通信】 2009年7月27日
ラジウム被ばくで中皮腫か 石綿、喫煙で蓄積

 中皮腫など肺にできるがんは、吸い込んだアスベスト(石綿)や喫煙により肺に放射性物質のラジウムがたまって“ホットスポット”ができ、非常に強い局所的な体内被ばくが続くのが原因とする研究結果を岡山大などがまとめ、27日に発表した。

 岡山大地球物質科学研究センターの中村栄三センター長は「こうしたがん発生の仕組みは、考慮されていなかったのではないか」と指摘。

 研究チームの山口宇部医療センターの岡部和倫外科系診療部長は「肺にたまったラジウム量を測定すれば早期診断につながる。ラジウムを排出する薬ができれば中皮腫などが予防できるかもしれない」と話している。

 中村センター長らは、鉄を含むタンパク質「フェリチン」などの固まりと中皮腫の関係を研究。6人の悪性中皮腫患者の肺からこの固まりを採取すると、いずれもごく微量だが海水の100万〜1千万倍の濃度のラジウムが検出された。

 5人の患者の肺からは鉄分が多い青石綿と茶石綿を検出。もう1人は石綿はほとんどなかったが喫煙者で、たばこにも鉄が含まれることから、過剰な鉄分が肺でフェリチンを沈着させて固まりを成長させ、ラジウムが蓄積するのではないかとみている。

 ラジウムは食物にごくわずかに含まれ、通常は体外に排出される。だがタンパク質の固まりに取り込まれると排出されず、放出する放射線が周囲のDNAを傷つけて、がんができると考えられるという。

2009/07/27 20:31 【共同通信】


【讀賣新聞】 2009年7月28日
石綿吸引で肺にラジウム蓄積、中皮腫の原因に

 アスベスト(石綿)の吸引や喫煙などにより、強い放射線を出すラジウムが濃縮され、肺に蓄積することを、岡山大の中村栄三教授(地球宇宙化学)らが突き止めた。

 放射線が細胞のDNAを傷つけることで、悪性中皮腫や肺がんを引き起こすと見られ、新たな治療法や診断法に結びつく可能性があるという。27日、東京都内で発表した。

 悪性中皮腫や肺がんの原因のうち、アスベストはとがった繊維の形状が、がん発症に関与すると考えられてきたが、実際の発病の仕組みは分かっていなかった。

 中村教授らは、悪性中皮腫の患者から切除した肺組織から、鉄を含んだ直径数十マイクロ・メートルのたんぱく質の塊(フェリチン)を採取。塊に含まれる成分を調べたところ、海水の数百万〜1000万倍も高い濃度のラジウムが含まれていることがわかった。アスベストやたばこの煙に含まれる鉄分が肺の中に吸入されることで、フェリチンの生成が促され、体内に極微量含まれるラジウムが濃縮されると見られる。

7月28日1時17分配信 読売新聞


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