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Channel: ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造
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グリーンコープ神在太陽光発電所に行ってみた!鎮守の森にメガソーラー。トトロの森が泣いている・・・

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グリーンコープが福岡県糸島市神在地区に建設をすすめていた市民発電所・第1号「神在太陽光発電所」が、9月1日より売電を開始しました。組合員に配布される「共生の時代」の記事の写真と説明ではよくわからなかったので、実際に現地に行って見てきました。

  現地に到着してまず、約2万平方メートルの敷地の広さ、そこに並べられた4228枚の太陽光パネルの数に驚きました。

パノラマにしてみました↓ 下手でごめんなさい。

この場所は、糸島市にある神在神社のほこらのちょうど真裏にあたります。ここは元愛の家自動車教習所の跡地だったそうで、共生の時代によると15年放置されていたそうです。自動車教習所ですからアスファルトの部分と草の部分があります。

「雑木や雑草に覆われていた」と共生の時代(327号4p)にも一文が記載されています。共生の時代にはその様子の写真は掲載されてはいません。

そこで私はグーグルマップで調べました。グーグルマップの航空写真にはその証拠があります。この航空写真がいつのものかわかりませんがおそらく工事に入る前でしょう。↓ http://bit.ly/1bOORGr

グリーンコープ生協くまもとの最新情報・取り組み報告 の中にはグリーンコープのHPよりはやや詳しい説明と画像があります。 

「ここに建設するにあたり、地元説明会を行うなど丁寧な対応を行い、地域の方々の意見や要望にも丁寧に対応してきた。その過程の中で次第に地域の方々との関係も深められた。日照を妨げるような木を切ることへの承諾も得られ、地元の方々の理解、協力のもと建設に至った。また、もともとあった土地の地形をできるだけそのまま活用して、最大限敷き詰められる太陽光パネルを設置した。」

とありますが、本文中の画像に関しては、なぜか伐採した巨木の切り株は小さいサイズの写真で、その他の太陽光発電の施設内の写真は何倍も大きいサイズで扱われていました。これでは、どのくらい大きい木が、何本この太陽光発電所のために切り倒されたのかはっきりとはわかりません。

【追記】 今、巨木の切り株の写真を見ると削除されたのか何かわかりませんが出てきませんのでキャプチャーしといた同じものをこちらに貼っておきます。

実際に切り株を見ると直径が80センチもあるような大きな木(おそらくクスノキ)でした。

少なくとも、この敷地が自動車学校だった時には、敷地周囲にあったこの大木は存在しており、この発電所のために今回新たに切り倒されたことは間違いないわけです。

フェンス横の直径80cm以上ある大きな古い切り株。こんな巨木になるのに何年かかったのでしょうか?↑

切り口が新しい切り株が敷地の周囲にいくつもいくつも道に沿って並んでいました。当然ですが売電するための電柱も建てられています。太陽が当たらなくなると困るので敷地の周囲の木が、日当たりをよくするため何本も切られています。

広報いとしま86号に工事関係車両が写っています。http://www.shigetomi.co.jp/ebook/koho130801/index.html#page=3

仮設とは言え、建設用重機、トラックなどの工事関係車両が通る道路も造成されています。

 

 

 

神社地の裏手には、竹林とコナラ、クヌギ、シバグリなどの広葉樹も見られました。ちょうど境目のところに何種類かのどんぐりがたくさん落ちていました。腐葉土をかきちらして造成した形跡。一部赤土も流れ出ていました。どんぐりの木も竹林の竹も境目のところは一部切られていました。

私は神社地の周りの森は、トトロの森のように鎮守の森であり、守るべきものだと考えているので、このような状態を見るとなんとなくやりきれない思いになりました。神在神社の裏はどんぐりが何種類も落ちている本当にトトロの森でした。

15年前にすでに自動車学校が作られていたため敷地内にはアスファルトが敷かれていたとは言え、今回はその周りまでさらに造成した様子。地元の方々に理解してもらったということですすめて完成させていますが、私が現地の周囲を見て歩いて見た限りは、傷跡は痛々しかったです。その自然の痛々しい様子の写真はHPには一切載せず、工事中の遠景写真、竣工セレモニーの華々しい様子と、輝く太陽光パネルの写真。ここにも、「見て見ぬふり」=意図的な無視というものを感じずにはいられませんでした。

せっかく、15年かけてアスファルト以外の場所は森に戻ろうとしていたのに、また傷を広げたようにも思えます。少なくとも航空写真を見る限りにおいては、発電所ができる前の方が木や竹林はもっと残っていました。

グーグルマップで神在神社を検索すると神社境内から写した写真も出てきます。この写真もいつアップロードされたかはわかりませんが、お社の裏手はその段階でもかなり後ろがスカスカした感じです。http://bit.ly/1h93tHE

私が撮った写真↓

 

「鎮守の森のトトロ」 2:35〜  「・・・神社っていうのは、社よりもこの森が重要なんですね・・・・・」寺田喜朗先生 

「トトロっていうのは神社のシンボルで表されていて村の鎮守の神様だというふうに見える」と寺田さんは言われています。私もそんな気がします。

本当のエコを目指すなら、生態系を守るために、太陽光パネルを置くのではなく、自動車学校の跡地のアスファルトを剥がしてまずは地面に戻してどんぐりを植えるべきではなかったのかと思いました。こんなふうに早く大きくなるといいけど↓

せっかく自動車教習所がなくなったのなら鎮守の森に戻せばいいのにと思いました。いかにも「もう切り拓いてるんだから有効利用」「ちょうどいい」みたいな論調がおかしいです。共生の時代とかHPなど、どこにも発電所が「大昔からの神社のすぐ裏」ということが書いてないです。これも関係者の見て見ぬふりではないかと思います。 「神在」という地名を無視してる感じもします。 

糸島は玄海原発から約30kmの地点。玄海原発が事故を起こせば、今の福島県の双葉町や大熊町のようになるような場所です。

共生の時代327号にも掲載され、グリーンコープは飯田哲也氏といっしょになって自然エネルギーを推し進めるようにしていますが、組合員の総意ではありません。脱原発と自然エネルギーをセットにするのはおかしいという組合員の意見がどこにも反映されていません。

グリーンコープの職員方の中にも反対意見もあります。https://twitter.com/deathcabfortenG/status/396912480116428800

 

私はもう10年以上組合員を続けています。原発はもちろん反対ですが、太陽光発電にも賛成はしていません。人間の手に余る技術である原子力をやめるためにという方便で、新しく大量生産された発電用装置の工業製品にたよるのは間違いだと私は思います。太陽の光は確かに自然の恵みで「ただ」だけど、発電装置は「ただ」ではないし、化石燃料を大量に使って作るものです。しかも寿命もあります(約20年)。

自然エネルギーは、電気にした段階でもう「自然」ではないのです。だから自然エネルギーも結局は、自然を壊すのです。

この敷地内にも、入口付近に更に研修施設を建設する計画だそうです。(10月スタート3月完成)

太陽光パネルが「原発よりまし」かどうかは、もっとしっかり検討されなければならないのに、あっという間にこんなに巨大な発電所が作られてしまいました。 共生の時代には、組合員のQ&Aがありましたが、回答にはソースが何もなく納得がいく内容ではありませんでした。これについてはまた記事にしていきたいと思います。 

共生の時代には、まったく グリーンコープに都合がいいことしか書いてないなあと正直思いました。http://www.greencoop.or.jp/kyousei/ 


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