滋賀県琵琶湖汚染木材チップ問題の続報です。
3・26政府交渉ネットhttp://gareki326.jimdo.com MLより
琵琶湖(滋賀県高島市)に不法投棄された放射能汚染木質チップの処理作業は6日から始まり同日搬送先不明のまま滋賀県下を抜け日本海側を北上。
富山県を抜け福島県下に入ったことはすでにお知らせしたとおりです。
「善意の業者」の木質チップを積み荷した車両は、福島県中央部を迷走した揚句、本日午前9時頃放射能汚染木質チップを載せたまま出発地点である琵琶湖に車両は戻りました。
二社のメディアと市民団体の「善意の業者」の車両を3日間追尾したたことが、搬入先を不明のまま琵琶湖に戻ると言う事態になったと言えます。
嘉田県知事は今回の不法投棄された放射能汚染木質チップを行政の責任として処理せず、匿名の「善意の業者」なるものに丸投げした揚句、搬入先さえも明らかな出来ない「善意の業者」に関する情報をいまだに開示していません。
以下は現地からの報告です。
●「搬出された車両は、朝9:00頃、高島市の現場にチップを載せたまま戻っています。(一部マスコミにともなって。)「キャスト」(テレビ朝日)16時から追跡の模様が放映されるとのことです。地元の方に朝にインタビューしたとのこと。以上が状況ですが県へ電話では「車両は現場にあるが、どこから来たのか経過は明らかにできない」を繰り返すはかりなど。あと、基本の話と合わせ住民説明会の開催や記者発表の要求をしましたが検討中の繰り返し。これらに対する対策は地元などで検討しています。」以上。
1/11 木下さんブログよりhttp://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/765111b1c5bf0b8c69387b05fc026fc0
琵琶湖高濃度汚染木材チップは、現場付近が降雪の為、きのうは作業が為されていません。出戻ってきたトラックも、現場に置かれたままです。
1/15 木下さんブログより
琵琶湖高濃度汚染木材チップですが、ツイッターなどではお伝えしましたが(終日外にいてPCが使えずブログなどには遅れました)、昨日未明、一部はトラックで持ち出された模様です。
不法投棄はされませんが、最終処理工程は不透明です。但し、関係者情報を総合すると、放射能汚染のあるエリア(東日本)に運ばれていると認識しています。
読売TV 2014年1月9日 「琵琶湖近くに放置“放射性セシウム木くず”なぜ?どこへ?」より画像転載
(管理人より) 滋賀県の木材チップは石田先生の測定では6880、7390、8900、12400ベクレル/kg。
8000ベクレル/kg超があります。震災がれきをはるかに超える汚染度。がれきに反対した人はみんな声を上げなければならないレベルです。
木材チップとなっていますが、汚染の度合いからして、樹皮(バーク)のようです。
福島で引き取り手がなくて余っているバークが なんと7〜8万トン!
バークの処理に困った業者が、放射性物質の取り扱いの知識のない産廃業者に騙されて、バークが日本中にばらまかれてしまう可能性があるということがよくわかります。滋賀県の例は氷山の一角。
高濃度汚染地域からの樹皮の放射性廃棄物は、広域処理された震災がれきよりもむしろタチが悪いと思います。
滋賀県に放置された木質チップは、行政から産廃業者の名前が出てきません。数千ベクレル/kg以上の放射性廃棄物がフレコンバッグ詰め状態で、通常の産廃車に入れられ、一般道を走り回っている異常な事態。放射性物質は集中管理が原則であるにも関わらず、このずさんな管理、ずさんな移動に驚かされます。
放射性微粒子が、移動先々で微量に漏れ出て環境中に再拡散していることは間違いありません。滋賀県の元の位置に戻ったそうですので、また水源地のすぐそばです。雪が降って、水源地に放射能汚染地域の木の皮(バーク)が放置されるのは本当にまずいと思います。
燃やしても環境中に浮遊し、結局微粒子は水源に入るし、焼却灰も更に手に負えなくなります。やはり汚染地域に無人エリアを作って集中管理するしかありません。希釈して処理してはいけないのです。
東大農学部名誉教授 森敏氏ブログ をご覧下さい。樹皮のオートラジオグラフから滋賀木材チップ放置事件の深刻さがわかります。
コナラ樹皮の放射能汚染 より コナラの樹皮のオートラジオグラフ
東電福島原発から降ってきた放射性セシウムは雨によって松葉や樹皮に吸着したのち、徐々にその後の雨などによって樹を下方に移行しながら、割れ目やこの横向きの小さな穴を通じて松の中心軸方向に向かっても徐々に体内に取り込まれているのではないかと想像された。
臼石小学校のこのオートラジオグラフの感光に使った松の樹皮のセシウム値
Cs134 213,114 Bq/kg (乾物重) Cs137 254,812 Bq/kg(乾物重)
セシウム合算で 46万7926ベクレル/kg !
ということは、行き場のない福島県のバークの中にこういった桁違いの汚染樹皮が隠れている可能性は高いと思われます。今回の滋賀に放置された木材チップも、もっとサンプリングすればさらに強烈な汚染が出てくるかもしれません。
上の画像にもありますが、工場長が樹皮はバイオマス燃料として使うと言っています。
今、再生可能エネルギー(国策)に対する政府の補助金が億単位でジャブジャブ注ぎ込まれています。
それを見込んで木質バイオマスで発電をし、売電して儲けようという西日本の自治体や、市民による発電所が作られています。西日本でも受け入れようというところがあるかもしれません。
東北汚染地域の樹皮は、西日本近隣の樹木の汚染とは、汚染の度合いがまったく違います。
発酵系にしろ燃焼系にしろ、確実に放射能再拡散につながるわけで、それを避ける対策がとられているという資料はみたことがありません。排ガスの検査はインチキですし、使うチップの汚染を測定したデータも出されてません。
木質バイオマス発電の近くの住民が、どういうルートで、どこの木が来るのか確認できるのでしょうか?
再生可能エネルギーの木質バイオマス発電も、放射性物質の拡散につながるということがわかります。
放射性廃棄物の集中管理を強く要求しなければならないはずの脱原発市民が、再エネを進める矛盾。
産廃業者には、マニフェストというものがあり、同処理されたのか追跡できる仕組みが一応あるようです。http://www.shokusan.or.jp/manifest/main/gimu.html
このマニフェストを嘉田県知事は市民に見せなければいけないと思います。
しかし嘉田県知事の考え方は、どうやら、がれき広域処理の時と同じ 「絆」のようです。 これでも環境学者なのでしょうか?
1/13 追記 転載します。
【転送・拡散歓迎】 高島の木質汚染チップの適切処分に向けての要望
みなさま
滋賀の井野です。複数のMLに送信しています。重複ご容赦願います。
ML上でも話題になっている、迷走する滋賀県高島市の木質汚染チップの件で、有志の方々が滋賀県への要望書を書いてくださいました。
お目通しいただき、是非ご賛同いただけますようお願いいたします。【転送・拡散歓迎】携帯の方、長文になりますがご容赦ください。
本要望書では、汚染チップを県外に持っていけばそれで良いというのではなく、搬出元に戻し、3.11前の放射性物質の取り扱い基準に従っ てドラム缶に入れて保管するなど、適切な処理・管理を求めるもので、滋賀県には搬出元に戻した後の汚染チップがどのように処理、管理されるのかまで見届け、結果を公表することを要求した内容になっています。
滋賀県が適切な対応をすることによって、さらなる拡散、不適切処理を防ぐことができるとも言えますので、とても大事な機会です。環境省の指示を受けて動いている県行政も、市民の声が大きければ動かざるを得ません。何とぞ、みなさまのご賛同をお願いいたします。
ご賛同いただける方は、
まで、個人名(または団体名)、住所(または所在地)をご連絡ください。よろしくお願いします。