http://www.asahi.com/articles/ASG194VP5G19ONFB00Z.html
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140109/k10014376591000.html
9日午後、三重県四日市市のコンビナートにある化学工場で、設備のメンテナンスの作業中に爆発が起きて、作業をしていた5人が死亡し、12人がけがをしました。
9日午後2時すぎ、三重県四日市市三田町の「三菱マテリアル四日市工場」の第1プラントで爆発があったと消防に通報がありました。
警察によりますと、この爆発で、三菱マテリアルの社員3人と下請け会社の作業員2人の合わせて5人が死亡し、12人がけがをしました。
消防によりますと、けがをした12人のうち、39歳の男性は顔をやけどして症状が重くドクターヘリで病院に搬送され、残りの11人は四日市市内などの6か所の病院に搬送されたということです。
いずれも命に別状はないということです。
工場によりますと、爆発があったのは半導体の基板の材料になる「多結晶シリコン」と呼ばれる製品を製造する第1プラントで、9日午前中から定期的なメンテナンスのため、熱交換器を解体する作業が行われていたということです。
熱交換器は、直径が1メートル、高さが6メートルほどの筒状の設備で、フタを外そうとしたときに爆発が起きたということです。
このため、工場は、シリコンを製造する過程で使用した化合物から発生した水素が内部にたまり、何らかの原因で爆発した可能性があるとしています。
警察と消防は10日午前9時ごろから現場検証をして爆発の状況や原因について詳しく調べることにしています。
午後5時半から会見を行った四日市市消防本部によりますと、爆発が起きたとき、工場では6人が「熱交換器」と呼ばれる装置を洗う作業を行っていたということです。
この装置は筒状で、直径およそ1メートル、長さ6メートルあり、内部に細い管が入っていて、工場で扱う原料などを冷やしたり、温めたりするのに使われているということです。
工場では定期的に機械の洗浄を行っていて、爆発が起きたときは、水や窒素を中に入れて洗浄作業を行っていたということです。
また、この工場では、おととしの2月、同じ装置の洗浄中に内部の物質とアルカリ水が反応して水素が発生し、洗い場の排水溝が飛ぶ事故があったということです。
このときはけがをした人はいなかったということです。
三重県の三菱マテリアル四日市工場で起きた爆発事故で、総務省消防庁は原因を調査するため職員7人を現地に派遣しました。
爆発は「クロロシラン類」と呼ばれる化合物を水で洗浄している最中に発生した疑いがあるということで、消防庁は、現地の消防とともに物質の特定などを進めることにしています。
「三菱マテリアル四日市工場」は、三重県四日市市の湾岸地区の石油コンビナートの中にあって、周辺にも石油関連の工場が数多く集まっています。
三菱マテリアルによりますと、四日市工場では半導体の基盤の材料になる「多結晶シリコン」と呼ばれる製品を製造しているということです。
(管理人より)
またケミカルプラントで爆発事故が起きました。四日市の三菱マテリアルです。劣化ウランを保管してないかどうかがすぐ気になりました。四日市にあるかどうかはあとで調べるとして、今回はクロロシランの事故。
ちょっとネットで調べたら、四日市の三菱マテリアルは平成22年に操業停止(2ヶ月以上)をくらっています。しかもそれは内部告発だったようです。引火性の高いトリクロロシランを無許可で扱っていたとは! その後に爆発事故で5人死亡・・・・。 前回の操業停止で16億円以上の損を出しているため、それを取り戻すために無理な操業をしたのかもしれません。 利益のためなら労働者が死んでも平気なんだろうな・・・企業って。 そういえば、東海村も動燃のレベル3の爆発事故の後に、JCO事故を起こしています。
https://www.mmc.co.jp/corporate/ja/01/01/10-0428.pdf より
参考 http://www.e-logit.com/loginews/20100907x05.php
http://www.esh.co.jp/mailmagazine/no.254.html より
◆三菱マテリアル:四日市工場2カ月操業停止 違法高圧ガス改修へ(4/29)
非鉄金属最大手、三菱マテリアルの四日市工場(三重県四日市市)が無許可で高圧ガスを発生させていたとして県は28日、同社に対し、施設を停止するよう指示した。
同社は同日午後から全面的な停止作業に入った。完全な停止には約20日間を要し、その後、高圧ガスが製造できるよう施設を改修するが、許可の申請期間も含め同工場は2カ月以上にわたって操業停止する。
県消防・保安室や同工場によると、同工場は半導体チップなどに使用する多結晶シリコンを製造しており、原料となる液化ガス「トリクロロシラン」を蒸留して純度を高める過程で、高圧ガス保安法が定める基準値を最大で約5倍上回る高圧状態になっていたにもかかわらず、同法が定める県の許可を得ていなかったという。
県庁で記者会見した同工場の桐井精一工場長は「トリクロロシランが高圧ガス保安法に該当するとの認識がなかった」と謝罪。多結晶シリコンは68年から製造しているが、工場長は「いつから高圧ガス状態になったかは分からないが創業当初から違法状態だった可能性は否定できない」としている。操業停止による損失は月約8億円という。県は5月中をめどに施設の詳細な配置などについて報告書の提出を求める方針。
【4/29読売新聞より】
指導対象となったのは、引火性の高い液化ガス「トリクロロシラン(TCS)」を精製する工程。同工場は、TCSから半導体の原料となる「多結晶シリ
コン」を製造している。TCSの純度を高めるため、ポンプで蒸留塔に送り込む圧力が高圧ガス保安法で定める基準値(0.2メガパスカル)を超えていたが、同工場は義務付けられていた県への許可申請をしていなかった。同工場は操業開始の1968年からTCSを扱っていた。
先月中旬、県に届いた匿名の電子メールがきっかけで、県が調査したところ、同工場の無許可が発覚した。県の立ち入り調査で、TCS精製に使うポンプ約60個のうち4個で基準を上回る圧力が確認された。
◆解説
高圧ガス保安法第5条第1項に基づく許可を受けずに高圧ガスの製造を行っていたコンプライアンス違反ですが、考えさせられる点が多い事例です。
・県に届いた匿名メールが発覚の契機であること
・2ヶ月以上の操業停止を余儀なくされ、損失が8億円/月であること
・全社CSR委員会、本社環境室を中心とする全社的環境マネジメント体制を 構築し、全社的環境監査を実施していること
・同社のCSR報告書2009によれば、CSR教育(コンプライアンス、リスク マネジメント中心)をeラーニング、携帯用カード、ケーススタディ集、社
内報、ルールブックなどにより精力的に実施していたこと
・同社のホームページは「四日市工場の操業一時停止について」と題して”株主、取引先をはじめとする関係者の皆様”への謝罪文が掲載されているが、 地元住民など重要なステークホルダーは?と感じること
NBC災害をご存知でしょうか? NBC災害とは核(nuclear)、生物(biological)、化学物質(chemical)による特殊災害のことをいうのですが、現在は、さらにすすんで、CBRNE災害の危険に晒されているのが今の日本です。
とくにケミカルプラント周辺地域にお住まいの方は頭に入れておく必要があると思います。
CBRNE(シーバーン)、化学 (chemical)・生物 (biological)・放射性物質 (radiological)・核 (nuclear)・爆発物 (explosive)によって発生した災害をCBRNE災害といいます。
福島原発事故が起きているため、放射性物質(radiological)は日本においては日常的な危険となりました。
それから今回の三菱マテリアルの爆発事故は化学 (chemical)と爆発物(explosive)です。
なんらかの有毒なガスが発生していたかもしれません。日本は福島第一原発から今でも毎日放射性降下物が降り注いでいますので、風向きによっては西日本にも流れ込んでくる状況です。私は、そういった放射性物質の微粒子と、今回の爆発事故のような化学物質が混ざった場合、複合的な危険が及ぶと推測しています。
爆発の状況によっては煙が出て、PMが周辺地域に流れていくことも考えられます。最大着地濃度距離あたりに学校が点在していました。
クロロシランを調べていて、半導体の材料だから、太陽光パネルの材料なんだなと思うと、ものすごく暗い気分になりました。パネルを作る過程の一部で、労働者が死んでいることを、スマートハウスに浮かれる人間はどう考えているのか。電気代が安くなればそれでいいのか・・・
今回の事故で亡くなった人の年齢は
【死亡】(48)、(34)、(36)、(25)、(42)
私は、こういう事故を確率論で語る人は信じられません。
クロロシランはパソコンの材料かもしれません。私はそう思うと、ブログも携帯電話も本気でやめたくなります。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~gakuyaku/yakumei/to/to04.html
http://www.kobe-kaibouken.or.jp/web/jap/data/kohin_data/747-TRICHLOROSILANE.pdf