Synthetic Sea (合成の海 〜海に漂うプラスチック〜)日本語字幕
合成の海 〜海に漂うプラスチック〜
制作:アルガリタ海洋研究所 ビル・マクドナルド
魚を追って海中をしなやかに泳ぐイルカの群れ 魚は無数の動物プランクトンを捕食する
このプランクトンの群れにプラスチック片が混入し――魚や鳥が誤食する事態が生じている
石油由来のプラスチックは分解されず 海に留まる 徐々に壊れて小さな粒になり やがて生き物に食べられるか 海岸に漂着する
この深刻な問題を研究しているのが アルガリタ海洋研究所のチャールズ・ムーア
調査船の船長として 太平洋の様々なエリアを見てきました 海岸に漂着したプラスチック片の 増加には驚くばかりです
海はゴミで埋め尽くされそうです
ゴミの量を把握するため マンタ網でサンプルを集め――プランクトンとプラスチック片の 質量を比較しました
調査海域 北太平洋環流 適当な間隔で網を100km引き ラボでサンプルを分析しました
得られたプラスチック片と 動物プランクトンの重さを比べると プラスチック6パウンドあたり プランクトンは1パウンド
つまりプラスチックの重量は 天然プランクトンの6倍です ただ還流だから蓄積はする
ゴミの濃度は中央太平洋還流の中心で 高くなる傾向があります
驚いたのは採取箇所すべてで プラスチック片がみつかったこと 汚染されてない場所がないのです
魚や鳥が誤食したプラスチックによる ホルモン撹乱作用については まだ研究されていません
ミッドウェー環礁国立自然保護区 コアホウドリとクロアシアホウドリは 使用済みのプラ片を
コアホウドリはライターやケミカルライト 大型の片を飲み込みます ディエリ保護官
親鳥がヒナに餌を与えるとき ヒナが十分な栄養をとらずに
プラスチックで空腹を満たせば 死んでしまいます これはボトルキャップ シャンプーか何かのでしょう ほらここにも こっちは配線プラグかな
今日は海洋調査船アルギータで 昨日の大嵐の後の海水を採取します
サンガブリエル川の河口から 汚染プルームが伸びています プルームの影響と流れ込む漂着物を調査します
こっちもほぼプラスチックだね 小さなプラスチック片ばかりだ これをプランクトンだと思って食べてしまうんだ
調査で27,000片以上を採取したところ 黄褐色のものはわずか83片
黄褐色でも大きな破片は多いのに 小さいものが少ないということは 鳥などがオキアミと見間違えて 食べてしまうのでしょう
左がプランクトン 右がプラスチック 色と形がポイントです
楕円のレジンペレットは魚卵に見え 多種の鳥が好んで食べます
プラスチック材料を誤食する鳥は70種以上 誤食した鳥を調べたところ 組織から高濃度のPCBが検出されました
プラスチックが汚染を運ぶ媒体なのです
日本の科学者による最近の研究では プラスチック製品の中間材料として 出荷されるレジンペレットが DDEやPCBなど疎水性の汚染物質を 吸着することがわかりました
ペレット表面の汚染物質の濃縮倍率は 海中の百万倍との報告です
「レジンペレットはPCBやDDEなどの 汚染物質を吸着し 海中の百万倍の倍率で濃縮する」
ムーアは海を「スープ」に例える ダシは徐々に濃縮され 合成粒子のレジンペレットを具に煮詰まってゆく
ビル・マクドナルド制作/撮影
www.algalita.org
http://mainichi.jp/feature/news/20140707k0000e040115000c.html
http://www.afpbb.com/articles/-/3019312
(管理人より)
プラスチック製品をポイ捨てして海を汚し、そして、原発事故を起こして、放射能汚染水を海に流し汚す。海沿いに化学工場などを作り、化学物質汚染水を流し汚す。
大津波が来て、人々の暮らしの品々がすべて廃棄物になって海に流れて海を汚す。
みんな海を汚すつもりなどまったくなくて、普通に真面目に暮らしていただけなのだけど、その暮らしの中で使ってるプラスチックが公害、自然破壊の元凶なのだ。
プラスチックは土に還ることはない。