18日朝、千葉県船橋市でスクラップ業者の敷地に積まれていた鉄くずの山から火が出て、半日が過ぎた今も大量の煙を上げながら燃え続け、消防が消火活動を続けています。
18日午前5時前、船橋市潮見町にある会社の敷地内から火が出ていると消防に通報がありました。
現場は金属などの廃棄物を扱う会社の敷地内で、野積みされていた高さ4メートルほどの鉄やアルミなどの廃棄物の山から火が出て半日が過ぎた今も炎とともに大量の煙があがっています。
警察などによりますと敷地内には2万5000トンの廃棄物があり、このうち、3500トン分の山から出火したということです。
消防によりますと、廃棄物の山の内部に熱がこもって高温になっており、油が付着しているものもあることから燃え続けているとみられ、重機を使って少しずつ山を崩しながら、放水を続けているということです。
消防では昼前に体制を強化して、消防車19台で消火に当たっていますが、作業は難航していて、鎮火のメドはたっていないということです。
消防によりますと、けが人などはいないということです。
現場は東京湾沿岸部の工場や倉庫などが建ち並ぶ地域の一角です。
12月18日 17時41分
(管理人より)
千葉県船橋市でスクラップ業者の敷地 というのは「アラエ商会」という会社の船橋第一ヤードです。
道路から見えないように周囲を鉄板で囲ってあります。その中に4mの高さに積まれた産廃の山。
下の画像は少し前のものでしょう。実際はもっと多いです。
こういった産廃は、土に還らないゴミという点だけでも問題が大きいのですが、原発事故後は、さらに放射能汚染の問題が加わります。
今回の現場は千葉県船橋市。福島第一原発事故の際に、「放射能のみえない雲」が到達した場所です。
今回燃え続けているスクラップ自体が汚染されているかどうかは不明です。野積みされているということは、現場に残った汚染物質が付着している可能性もあります。
有害な煙となって空に舞い上がり、建物の中でさえ、マスクをせずにはいられないほどの状況になっています。
都心のオフィスビルからも煙が見えて、交通機関に影響が出た模様です。
風向きが海の方だったようですが、そらまめくんを確認すると 市川行徳で驚愕のPM2.5の3桁の数字がありました。 422μg/m3
追記 東京都 大気汚染常時監視測定局の測定結果(一般局 日報 速報値) より
2015/12/18 20:00
2015/12/18 20:00頃 船橋の現場からの煙が市川⇒江戸川区⇒墨田区⇒葛飾区 と流れていったようですね。
aqicn.org: ワールドワイドエア?クオリティ モニタリングステーション大気 より
12/18 現場近くのテニス教室は取りやめています。現場は東京ディズニーランドにも近いところです。鎮火してなくても営業するんでしょうか・・・
毎年何回もあちこちで金属スクラップ火災が起き、その度に有害な煙が周辺に撒き散らされています。
その金属スクラップが、自分がゴミとして出した工業製品だと思わずに、他人事だと思って生活する人々。誰かがどこかでリサイクルしてくれると思って平気で新しい工業製品を買うのです。
電子廃棄物の行方を無視して。
工業製品の墓場です。日本中にあります。みな日常生活の中でそれを無視しているのです。
産業廃棄物=金属スクラップの膨大な山。リチウム電池が入っているものが衝撃で発火の原因になる場合があります。
〈参考〉 消防研究センター 「スクラップ金属火災とその対策」
一旦燃え出すとなかなか鎮火できない。消防車19台でも鎮火できない金属スクラップ火災。 有毒な煙が周辺に流れていきます。
先進工業国の光と影。 便利という欲望を追求した残骸です。
今までもずっと金属スクラップ火災についてはブログ記事を書いてきました。
先進工業国に住む私たち一人ひとりが考えるべきことではないでしょうか・・・・
金属スクラップ火災を考える(1)有毒な煙がモウモウ、PM出まくり、火はなかなか消えず! 金属スクラップ火災を考える(2)太陽光パネルリサイクル「研究」施設が北九州に!ゴミが全国から大集合! 愛媛県の鉄くずから最大で4マイクロシーベルトの放射線。放射能汚染鉄くずは工業製品となって帰ってくる。