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Channel: ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造
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電力小売自由化問題(1)もれなくスマートメーターが付いてくる。自然エネの電気も全部混ざってしまう事実

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今、世間では電気の小売自由化(4月から)による、契約の切り替え勧誘合戦が始まっています。昔、子供向けのキャラメルにおまけがついていたのと似たようなお誘いです。

ところでそれにのって、のり換えたら、本当にその業者や生協、市民発電の電気を使えるのかどうか、と考えたことはおありでしょうか? 

つまり物理的にその団体などから新たに電線が引かれるのかどうかということです。 

もちろん答えは「ちがいます」です。 

どの業者に乗り換えても、実際に使う電気はこれまでと同じ大手の電力会社のものです。

特に風力や太陽光での電気は、その設備のすぐそばに住まないかぎり、直に使うことはできません。 電気は非常な高圧にしないと遠くへは届かず、すぐに消えてしまいます。

また風力や太陽光は、お天気の都合での発電ですから(風力20%、太陽光10%前後)本当にそれだけですと、一日の大半は電気なしの暮らしになるはずです。

でもそうならないようにするのは、どういうカラクリがあるのでしょうか? 

これから先(4月)これまでの電力会社は、「電気の製造卸問屋」になります。 

新たな売電業者や団体は、ここから安値で電気をまとめ買い(仕入れ)して、この問屋の小売値より数%安く、そしておまけをつけて売り出します。 

でも使う電線は同じ、電気も同じものですから、どこに電気代を払うかを分ける必要があります。それで必ず、スマートメーターという新たな電気メーターを取り付けなければなりません。 

紙の上で他に乗り換えても、気持ちの上でその会社や団体の電気を使っている「つもり」になるだけです。もちろん自社の発電所を持っているところもありますが、それは遠くまではいかず、全部まざってしまいます。

 

山田征  菜の花つうしん(2016/1/26) 

 

 

(管理人より)

今日は、山田征さんの電力自由化についてのお話をブログ冒頭に引用しました。ここ最近はテレビ・ネット・新聞・週刊誌などいろいろなところで電力自由化が宣伝されて、まあ呆れているところですが、この機会にブログにも書いておきたいと思います。

原発事故後、原発をなくしたいと単純に願う市民に向けて、「電力会社から電気を買いたくない!!」と必死に叫んで回る怪しげな市民が、脱原発市民運動の市民の周辺にたくさん出没しました。(笑)

蓋を開けてみると「電気を選びたい」という気持ちを煽る自然エネルギーの利害関係者でした。ロビー活動をしていたわけです。

そして今、グリーンコープや生活クラブ生協なども一緒になって、電力の小売に参入し、「自然エネルギーの電気を使おう!」などと、なんもわかってない組合員に勧めています。

電気の性質、送電・配電のしくみ、電気工学の知識などまるでない市民ばかりですから、生協の言うことを鵜呑みにしてしまうのです。

そうならないためにも勉強は必要です。だからといって別に専門家になるほど勉強する必要はありませんが、ちょっと調べて基礎的なことだけ書いておこうと思います。

「電力会社が自然エネルギーの普及を邪魔している」といったような「電力会社VS自然エネ」の陰謀仕立てのストーリー(笑)を吹聴する自然エネルギー利権市民がたくさんいるので騙されないように・・・

ごっちゃにして系統安定化の問題にまで、わけのわからんストーリーを当てはめている利権市民のアホらしさに、ほんと嫌気がさしてきます。

電気工学の話なのに・・・・ 

 

電気の需給のしくみは物理現象であり、それが電力系統


●電線(送電や配電)でつながる需要があって「需要に供給が(発電)が瞬時瞬時に追従できて」成り立つもの

●「需給直結の同時同量なので」時間遅れもない⇒電気は貯められない

 

発電所では、家庭や工場などの電力消費地の需要を見越して、電気を作り続けています。

電力システムというのは、発電所で作った電力を工場や各家庭などの需要家に供給する「発電・変電・送電・配電」のしくみのことです。☟

 

電力系統の図をあげておきます。実際に、北海道から九州まで9つの電力会社の電気系統は、すべて送電線で連結されており、電力ネットワークが出来ています。

災害時の電力不足などの緊急時には、他の電力会社から電力を分けてもらう「電力融通」ということもできます。

『マンガでわかる発電・送配電』より

 

電気エネルギーは、一瞬の途切れもなく、他の電気と完全に交じり合い、時間の遅れもなく、手元の需要に直接届いています。電気は貯めることはできないし、電線を介して光の速さで駆け巡っています。

普段は、電力会社単位で需給総量が瞬時瞬時でバランスが取れるようにしています。

発電機や電気機器は電力系統につながったとたんに、すべてが運命共同体になります。

太陽光や風力発電の電気も混じり合います。

同じ電力系統内の電気は、すべてが運命共同体になってしまうので、太陽光や風力発電の電気といえども、誰の手元でも使っている一般の電気にまで直接影響する問題になるということです。

太陽光や風力発電の電気は不安定で、出力調整が自在にできませんので、火力発電の同期発電機による周波数調整なしには、電力の安定供給はできません。

「系統の安定化」という問題は既にこのブログでも書きました。

市民に送配電の基礎知識がなければ騙される(2)「系統安定化」という言葉はタブー?電気は品質が命。

 

従って、「自然エネルギーの電気が使いたい!」「電気を選びたい!」「電力会社から電気を買いたくない!」「電力会社と縁を切りたい!」 などと言うのは、単に気持ちの問題であって、

実際の電力の安定供給は、火力の同期発電機が電気を作り、そして風力や太陽光が混ざり込んだ電力系統を安定させてくれることなしには、成立しないという「物理現象」なのです。

自然エネルギーを販売する電力の小売の会社を選んだところで、火力発電なしには電気の安定供給は成立しない。それが現実なのです。

”電力自由化”というのは、「電気を選びたい!」と勘違いしている市民に向けたトリック。 まあ、詐欺みたいなものだと、火力の同期発電機のことを調べて分かりました。

電気を選んだような気になっているだけですね・・・

火力発電の同期発電機のことが一般に知られていないのは、CO2地球温暖化仮設によって、「火力=悪者」 という前提が作られてしまっているからではないかと思います。

 

入門同期機理論ー電気が安定して届く理由 飯島昭彦 著 日本電気協会新聞部

 

”電力自由化”にはもれなく、「スマートメーター設置」がついてきます。

山田征さんが「おまけ」と言ってるのはそのこと。「おまけ」というと、まだちょっといいものみたいな感じですけど、私は「おまけ」どころか、ろくでもないコイツを市民に強制したいために電力自由化をやっていると思います。

スマートグリッド社会に無理やり持っていくために、まずはスマートメーターから強制されているのです。

電力自由化に乗っかれば、スマートメーターも市民が自分で選んだようなことになってしまう。 こんなもの不要なのに。

もうすでに取り替えられている人もいるかもしれませんね☟ 

東京電力が設置を始めるスマートメーターの外観  

スマートメーターとは   この東電のリンクにはいかにも「スマートメーターで便利に省エネ」みたいに書いてありますけど、実際は膨大なデーターを有害な電波で飛ばしまくり、サーバーで管理するわけですから、そこが膨大な電気を消費しますので 全体としては省エネにはならないことは明らかです。

世の中のすべての電気検針器がスマートメーターに交換されると、旧型のメーターの膨大なゴミが出て、産業廃棄物になるということも、付け加えておきます

 

 

 

東京電力が小平市でスマートメーター設置開始、年度内に約190万台 2014/04/03

東京電力は2014年4月2日、自動検針機能を持つ「スマートメーター」(写真)の設置を開始すると発表した。今月から東京都小平市の一部地域で1000台程度のスマートメーターを設置する。7月からは東京都全域で、2014年度後半はそれ以外の全サービスエリアで設置を始める。

 年度内に約190万台を設置し、今後7年間で全顧客の計器をスマートメーターに置き替える計画である。メーター機材は三菱電機、GE富士電機メーター、大崎電気工業、東光東芝メーターシステムズの4社から調達する。家屋・事務所の新築や、10年の定期取り替えのタイミングに合わせてスマートメーターを設置することで、コストを抑えるとしている。

 検針データの集約には携帯電話通信網の利用に加えて、「無線マルチホップ方式」(920MHz帯の小出力無線で近隣のスマートメーターを経由して通信する方式)、「PLC方式」(既設の電力線を通信回線として使う方式)を検討する。2015年6月まで東京都内で実証実験を行い、その後の導入時の通信方式を決定する。同時に、スマートメーターから集まる膨大なデータを集約・管理し、サービス向上に生かす運用管理システムについても検証する。

東京電力の発表資料

みんなが電力自由化でその他の販売会社と契約すると、もれなくスマートメーターがついてきて、そしてもれなく三菱・東芝といった原子力ムラが儲かるという仕組みです。

原子力ムラは、ホントずる賢くうまいことやっていますね。

一家に一台ある機器を、新しいものにして全員に交換させれば、確実に儲かるのですから、ほんといやらしい。

つい先日 こんなこともありましたよ。☟ 下記事参照。

弊社製 一部スマートメーター不具合に関するお知らせとお詫びについて

 

スマートメーターっていうのは、個人の情報を吸い上げてるくせに、本当に信用ならない代物ですね! 

毎日新聞も、このスマートメーター不具合問題を地域版でしか取り上げてないというせこさ! 電力自由化で、契約する市民が減っては困るからでしょうね。


東北電力管内のスマートメーターに不具合、1500世帯で料金を誤徴収

 

東北電力が設置を進めているスマートメーターの一部機種に、計量機能の不具合が起きていたことが分かった。家庭の電力使用量や、東北電力への太陽光発電設備で発電した電力の売電量などを誤って計測していたという。

 不具合が起きていたスマートメーターは、東北計器工業社製の250A(アンペア)電力計(図1)。原因は設計上の不具合によるものだという。2015年10月から契約容量が比較的大きい低圧の家庭や店舗などに取り付けを進めており、累計設置数は1500世帯にのぼるという。

 東北電力では該当するスマートメーターの設置を中断する。既に取り付けていた家庭などに対しては従来型メーターへの取り換えを依頼し、個別に電気の使用状況を調査して、該当するスマートメーター設置期間における電気使用量や料金などについて協議を進めていくとしている。なお、同様の不具合は他機種のスマートメーターでは確認されていないという。

 東北電力は2015年1月に、2032年度末までに同社管内の全ての顧客に対してスマートメーターを設置する計画を発表している。

 

東北電力 新型メーター設計ミスで誤徴収 /宮城

毎日新聞 2016年1月21日 地方版

東北電力は20日、昨年1月から設置を進める新型電力計「スマートメーター」について、管内の7県で約1500台に不具合があり、電気料金を誤徴収したと発表した。 

 スマートメーターは、30分ごとにリアルタイムの電気使用量をデータ送信し、家庭で使用状況を確認できる機能もある。不具合があったのは、同社が東北地方と新潟の7県に約46万3000台設置したスマートメーターのうち、子会社の東北計器工業が製造した契約電流250アンペアの家庭や事業所向け機種約1500台。設計の不具合により電気使用量や、太陽光発電などの売電量が正しく計測されていなかった。昨年10月から設置を始め、県内にも約280台ある。

 料金をとりすぎた世帯もあるとみられ、過去の電気使用量などを基に調べ、返金について個別に協議するという。対象者には東北電から電話などで連絡し、従来機に取り換える。

 4月以降の電力小売り自由化に伴って新規参入事業者(新電力)を選択する際には、スマートメーターの設置が必要なため、同社の担当者は「3月末までに新たなメーターの開発を進め、影響がないようにしたい」としている。【三浦研吾】

 

東電管内ではこんな検査もしてますよ! 原子力ムラの東芝が! 

東芝通信インフラシステムズ株式会社 電気メーター(スマートメーター)通信環境調査業務 (青文字引用)

1.調査内容
電気メーター設置場所の確認、および電気メーター付近における電波受信状況の測定を行います。

2.調査実施方法
●戸建て住宅の場合
(株)東芝の調査員が1~2名で行います。調査時間は10分程度です。
電力メーターの設置場所で測定専用のスマートフォン等を使用して実施致します。
(敷地内に立ち入らせて頂く場合がございますので、ご理解頂けますよう、お願いいたします。)
なお、お部屋内に入ることはございません。

●集合住宅(アパートやマンションなど)の場合
本調査は(株)東芝の調査員が2~3名で行います。調査時間は建物全体で半日程度となります。
調査員が貴建物内に立ち入り、電気メーター設置場所付近にて測定調査を行います。電気メーターが扉内に設置されている場合、検針時と同様に開けさせていただく場合がございます。
なお、お部屋内に入ることはございません。
携行可能な測定器(スマートフォン及び専用機材)を用いて行います。

3.その他連絡事項(戸建/集合住宅共通)
本調査で停電は発生しません。
本調査にともなうお立ち会いは不要です。
地域や時期によっては、本調査を東京電力(株)にて実施する場合がございますが、調査内容や目的は同じものです。(なお、東芝調査員は『東芝調査員証』を常時携行しております。)

 

とりあえず、今日はここまで!

 

騙されたくなかったら 復習☟ スマートメーター関連記事です。黄色のリンクだけでも読んでいただきたいです。 

  

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