ニュース動画文字起こし。
【震災5年】横浜で子供らの近くに“汚染”廃棄物がテレビ朝日系(ANN) 3月2日(水)11時51分配信
東日本大震災からまもなく5年です。福島第一原発の事故で汚染された指定廃棄物は12の都県で17万トンに上ります。横浜市では、この廃棄物が子どもたちの近くに保管されていることが分かりました。
こちらの学校ではポンプ室の中にこのように指定廃棄物が保管されています。
鉛で包まれたドラム缶の中には「泥」が入っています。福島第一原発から風で運ばれた放射性物質に汚染され、雨水を集める施設の中に溜まっていました。
扉を閉めた状態で空間線量は1時間あたり0.04から0.07マイクロシーベルト。横浜市内とだいたい同じ数字。
横浜市教育委員会 奥野幸夫係長 「児童生徒が立ち入らないところ、施錠などの管理をきちんとしている。耐震構造の建物の中で倒れないように処置をして保管してあります」
放射性物質の濃度が国の基準を超える指定廃棄物は、国が処分することになっています。
しかしどう処分するのか決まらないため、横浜市内では17の小中学校と特別支援学校で、合わせて3トンが保管されています。
横浜市民は「知らなかったです。折り合いをつけつつでも早くっていうのが難しいですけど正直な気持ちです」
環境省 熊倉基之 計画官「ご要望があれば保管の強化を検討したい。早期の処理に努力をしたいと思っております」
(管理人より)いったん問題を提起しておいて、安心させるというパターンの報道ですね。ほんとにアホらしい。
女性の記者がサーベイメーターを現場に持ち込んでいますが、肝心の鉛で包まれたドラム缶の線量を測定したところは動画の中にはありません。何しに行ったんでしょうね。(呆)
わざわざ扉の外で測定したものはサーベイメーターの数字にズームまでして放送しているにもかかわらず、肝心のドラム缶は測らない。もしくは測ってるかもしれませんが放送しない。
そして教育委員会と環境省の職員の言いたいことは垂れ流し。市民の声はたった一人だけ。
「ドラム缶を倒れないように処置」と言っているけれど、細いロープで壁に刺した金具に一箇所引っ掛けてるだけ。
これはテレビ朝日のニュースで流れたもの。横浜市民が何も考えずにぼーっとこのテレビニュースを見てたら、「学校にドラム缶があっても安心なんだ」と錯覚させるような報じ方です。
保護者がこんな危険なドラム缶を学校に置かないで欲しいという運動を起こさない限り、このままでしょうね。本当に恐ろしくて、残念な話です。
ドラム缶の中身を調べてみました。
学校雨水利用施設の汚泥の指定廃棄物申請について 平成 2 5 年 1 0 月4日 横浜市記者発表資料 より
最高で25100ベクレル/kg 動画では何ベクレル/kgかは言いませんでした!
これを見ると、17校以外の学校の汚泥でも十分恐ろしい程の放射能汚染となっています。
この件については、すでにジャーナリストの山本節子さんのブログにまとめられています。以下
神奈川県の、無視できない放射能汚染 2014年2月1日 より 抜粋引用青文字注意すべきは、この調査が:
①雨水利用の施設に限られている(他地域も同じ程度に汚染された)
②横浜市立の小中学校に限られている(私立校だって事情は同じ)
③一部抽出・混合サンプルで測定されている(高濃度汚染の均一化)
ことです。したがって、この数値は氷山の一角。川崎だって、横須賀だって、湘南地域だって、事情は似たようなものでしょう。
それを裏付けるように、環境省は、神奈川県内の公共下水道及び流域下水道施設から出る焼却残渣やばいじん(流動床炉から生ずるものに限る)を、「特定廃棄物」としてます(放射能汚染対処特措法)。潜在的汚染がちゃんとわかっているわけで(市民は知らない)、うち8000Bq/kg超えが「指定」対象となります。でも、実際に初指定されけたのは、「焼却」工程などもたない、普通の学校の雨水貯留施設に溜まっていたナマ汚泥だった…
もっと怖いのは、「指定廃棄物」とされたことにより、その処理の事業が環境省(国=産業界)に移管されるわけ。
保護者に騒がれたくないから、テレビでこういう報じ方をするんだなとわかりますね。
東京都や千葉、埼玉の学校の雨水貯溜槽汚泥はどうなっているのか気になりました。