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ギリシャではチェルノブイリの降下物として、放射性銀、つまりセシウム137だけではなく他の放射性核種、ギリシャの場合ですと、放射性銀についても考察しなくてはいけないわけですが、これは福島に関しても同じことが言えます。
それから放射線、X線ですとかガンマ線、ベータ線についてなんですけれども、これについてはどのようにして計上することができるというんでしょうか?
このように?で取り上げられている「内部被曝と外部被曝を合計する」ということは、理論的には可能であっても実際問題としては不可能ではないでしょうか。
では内部被曝についてですが、内部被曝というものは、それぞれの人がどれだけ水を飲んだか、どれぐらい牛乳を飲んだかといったことによって決まります。
内部被曝に関しては、それぞれの放射線核種が体内にどれぐらいとどまっているかという平均値を求めなければなりませんが、放射線核種によっては5日しか持たないものもありますし、80日持つものもあります。
非常に長い半減期を持っているもの、たとえばストロンチウム85は骨髄の中に入ると50年そこにとどまっています。ストロンチウム85に関して言いますと、平均寿命は2〜3ヶ月です。
それともうひとつの大きな科学上の誤りは、チェルノブイリ事故が起きてからの最初の年には被曝量が減少しました。
というのは放射性物質が土壌の中に降りていたからです。それと同様に今こちらの福島でも同じことが起きています。
つまり被曝線量の減少ということが起きています。
しかし、5年後には汚染はまた広がってきます。なぜかというと土壌に入った放射性核種は根の成長といっしょにまた上がってくるからです。たとえばストロンチウムは半減期30年ですけれども、根っこによって吸い上げられて表面に出てくるんです。
つまり最初に見られた放射線核種が、別の放射線核種にとって変わっていくというチェルノブイリで起きたことが福島でも起きるでしょう。セシウムやストロンチウムは、10年〜15年という半減期を持つものですけれども、それ以外にもっと半減期が短いけれども強い作用を起こす放射能を持つものがあります。
先ほどのギリシャでもホットスポット上の地図を見ましたけれども、地表から10m?下がったところの放射性濃度というのは十何倍にも多かったり少なかったりすることがあります。
ですから住民にとっての1mSv/人/年という平均値あるいは基準値というものは、全くのおとぎ話であって放射線量、被曝量というのは人によって非常に違うものです。
原子力屋の測定によると、それぞれの放射線核種の生物学的影響は、1〜20までにランク付けされます。
【動画】12/14 アレクセイ・ヤブロコフ博士講演会「低線量被ばくの健康影響」【文字おこし】 ?〜?