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しかし、人間の体内でも放射線の影響というのは、細胞や臓器の状態によっても変わってきますので、平均値ということ自体が不可能なことです。
それから、前提の?番ですね、臓器の相対的な放射線感受性のことで、生殖腺の0.2.から皮膚0.001まで、というようなことが、原子力屋によって言われていますが、これもまた科学的ではなく、臓器の放射線感受性というのは人によって非常に違っていますので、これはあまりにも単純化され過ぎていると言えましょう。
それからもうひとつの「1mSv/人/年は許容できるレベルである」それが科学的に正しくないというもう1つの理由は、この放射線の影響を受けるモデルとして考えられているのが、20歳、体重70kgの健康な白人男性が仮想的なモデルとされているからです。
こうした平均的なファントムのような人が存在するのではなくて、人によって放射線感受性というのは非常に違っていまして、14%の人たちが放射線に対してそれほど感受性が強くないとすれば、20%の非常に強い感受性を持った人々がいるというわけです。ですから人の放射線に対する感受性というのは非常に違っております。それから民族的な違いというのも、たとえばモンゴロイドであるとかあるいはアングロサクソンであるとか、そういった民族種の違いといったものも放射線に対する感度の違いをもたらします。
それともうひとつの科学的でない前提は、放射線量がすごく影響に反映するということです。
放射線量と生物学的影響が存在するのはこのまっすぐの線のラインのところだけです.
20mSv/人/年であるとか、それ以上の放射線量になりますと、放射線量と生物学的影響というのは比例する関係になりますが、より低線量の場合は線量が小さくても、生物科学的影響は大きいので直線的な影響ということにはなりません。
もうひとつの、原子力推進派たちが言っていることで大きな誤りは、「放射線の影響によって起きる病気というのはガンとほかのわずかな病気だけである」ということです。
今ここでは一つ一つあげませんが翻訳の方にあると思うんですけれども、要するに慢性疾患や遺伝子性疾患だけではなく、非常に放射線というのは病気に対する大きな影響力を持っています。
この中でも特に顕著なものについて申しますと、この放射線の大きな影響というのは老化を早めるということです。 これはある年齢の人たちが、その実際の年齢よりもずっと老けてしまうということです。
たとえば除染作業員の外見というのはパスポートに書いてある年齢よりも7・8歳上に見えます。
第2の結論ですが、「人間によって許容できる放射線レベル」、つまり先程から出てます1mSv/人/年というのは、信頼できる科学データに基づいていないということです。
【動画】12/14 アレクセイ・ヤブロコフ博士講演会「低線量被ばくの健康影響」【文字おこし】 ?〜?