太陽光発電協会のQ&Aを丸のみして、太陽光パネルを売るアルバイトをしている脱原発市民の人がいました。「脱原発のために自然エネルギー」と騙されているわけですが、人間は自分が騙されているとは認めないものです。したがって簡単にステークホルダー化します。収入源になってしまうともう洗脳はなかなか解けないと思われます。利害関係者は自然エネルギーを検証しませんし、こちらの指摘に対し「間違い」とまで言い切る始末です。
原発政策に国民のほとんどが騙されてきた経緯を忘れたのでしょうか?それと同じことをさらに巧妙に、自然エネルギー分野で行っているのが今の再生可能エネルギー政策です。そしてそれを実行してるのは原子力ムラだという構造を読み解かなければ、いつかきた道をたどることになります。
私は昨年から太陽光パネルなど再生可能エネルギーの危険性をインターネット上で伝えてきましたが、国が検索をかけてチェックしたのかどうかわかりませんが新しい報告書が出ていました。
使用済再生可能エネルギー設備のリユース・リサイクル・適正処分に関する調査結果 平成26年3月環境省 経済産業省 です。(以下報告書とします)
太陽光発電協会もこの資料を見ろとQ&A冒頭にリンク先をあげていますが、この報告書ですら、中の都合が悪い部分はQ&Aに載せておらず完全に呆れました。
太陽光パネルは膨大な税金をつぎ込んで開発した高度な工業製品です。ですが危険な重金属が使用されていることを、関心のない人は一切知りません。
なのに太陽光発電協会のA2を見ると、何もわからない一般の素人に対して、太陽光パネルは「ほとんどガラスだ」と言ってるわけです。ガラス以外の金属が大問題なのに!
アメリカでは推進側でさえも、その製造から廃棄に至るまでの危険性を認めているというのに、日本の太陽光発電協会には呆れます。
【参考】 アメリカでは太陽光パネルの会社に成績表があった!ソーラースコアカードって?囚人労働って?
銀等 でごまかしています。大体「等」が出てくるときはあやしいんですよ。使用されている金属を全部書かなければ誠実とは言えないです。有毒な重金属を「等」でごまかしてはいけません。ざっくり金属という言い方をしてはいけないと思います。国の元の資料まで行って検証しながら読まない人や、安全バイアスがかかった人は、このQ&Aに騙される仕組み。
はい、これも驚きました!
公害原因物質として超有名な毒物、ヒ素が書いてありません!「等」でごまかし。
報告書の中の太陽光発電設備の素材構成調査・含有量試験・溶出試験の結果を紹介します。この表をQ&Aにピックアップして載せるならまだわかりますが。なぜかA3ではページのみ紹介。
ヒ素がどのタイプのパネルにも入ってることがわかります。カドミウムも一部のパネルではありません。この表のデータも、サンプル検査ですので、すべてのメーカーを検査してるわけではありません。どの国のなんというメーカーかの記載もありません 。
この上の表の一番下の行には最も危険な化合物系のパネルのデータもありますが、これがどこのメーカーのものかわかりません。ファーストソーラー社かどうかもわかりません。
※北九州にはファーストソーラー社製のメガソーラーがあります。http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140317/340540/
仮に日本で発生した同社の廃太陽電池モジュールは、マレーシアのリサイクル工場で処理することが想定されている。
と、報告書の56pにファーストソーラー社の記載がありました。レアアースと同じようにまた、マレーシアに迷惑かけるんですね。
【参考】 マレーシアのレアアース抽出工場〜ブキメラ放射能汚染「私たちは、涙がかれる程たくさん泣きました」
市川定夫教授「マハティール氏が三菱系から沢山の選挙資金をもらってたから三菱化成を認めてしまった」
採掘・製錬時に放射性物質を撒き散らすレアメタル・レアアースは自然エネルギーにも使われている事実
少なくともhttp://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/solar_power_survey/pdf/22-3.pdf の35p〜
この資源エネルギー庁のPDFでは太陽電池モジュールに含まれる有害懸念物質によるリスクを認めていますが、太陽光発電協会のQ&Aの中にはこのPDFの紹介はありません。
国が出している山のようにある報告書PDFの中でも、太陽光発電協会に都合が悪い報告書や、部分は紹介しないのだと感じました。
使用済再生可能エネルギー設備のリユース・リサイクル・適正処分に関する調査結果 平成26年3月環境省 経済産業省 より
⇒処理方法の中の、精錬工程のことはなぜか無視されています。
報告書の中には以下のフローチャートもありました。
今現在はリサイクル技術が確立されていないので、中間処理業者に集まり、最後は最終処分業者と非鉄精錬業者によって処分されてしまっていることを図で示したものです。
このフローチャートも一見いいことしか書いていないので、報告書の文章中から気になるところを抜粋しておきます。
●中間処理業者・金属スクラップ業者での処理方法は引渡先である非鉄製錬業者等の引取条件次第かと推定される。
●建物解体業者に対するヒアリング調査によれば、今後、行政の解釈を求めたいが、現時点においては、太陽光発電設備は残存物品(建物に固定されておらず、所有者責任で廃棄が求められるもの)ではなく、産業廃棄物となる建築設備とみなされるものと考えている
●建物解体業者ルートでは残ったガラス・セルは、多くの場合、破砕され、埋立処分
●使用済太陽光発電設備の取外し作業のために発注者から受領した料金の平均は約 9万円であった。
●使用済太陽光発電設備の取外しの際に留意する点として、「安全管理(転落防止、感電防止等)」と回答した建物解体業者は約 8 割程度と多かった。
一方で、「有害物質の管理」と回答した建物解体業者は少なかった。
●非鉄製錬業者に対して、ヒアリング調査を実施し、使用済太陽光発電設備の取扱実態を整理した。業者によって違いが見られ、使用済太陽電池モジュールの処理実績のない業者と、前処理(焼却、破砕後)後、銅製錬炉に投入している業者が見られた。
つまり、放射性物質や、有毒物質の有無の確認をしたかどうかわからないまま、最後は業者任せで、破砕して埋めたり、炉で燃やしたりしているということです。
炉で燃やせば周辺大気に有毒PMが拡散しますし、埋めれば周辺土壌に有毒物質が溶出します。
どこの業者かもわかりません。
今後、仮にリサイクル技術が確立しても廃物、廃熱が出ることは同じです。
フローチャートを見るといかにも小さい字で最終的に再利用されてるように書いてあるのも巧妙です。廃棄物排出量の予測も、以前の経産省の報告書と比べると過小に見積もられています。太陽光発電協会のQ&Aも、経産省の報告書も、パネルを推進する方向でしか書かれていません。
微量でも環境中に溶出、拡散すれば人体に悪影響を与えるのが、重金属の毒物です。公害の歴史を学んでいないのでしょうか?
http://www.sagasiki-kankyo.co.jp/jukinzoku/what/genin.html
パネルを購入する側の主婦が、科学の基礎知識がなく技術にも疎く、イメージやお得感でしか商品を買っていないことを利用して、太陽光発電協会はQ&Aで騙しているとしか思えません。
あたかも、車や冷蔵庫やテレビを買うように簡単に考えさせようとする騙しのテクニック。
テレビが何で出来てるか考えずにテレビを買うように、高額な太陽光パネルを補助金や、売電に釣られて勢いで買うのです。
使われている鉱物資源レアアースが精錬時に労働者を被曝させること、スズなどの紛争鉱物のことなど、都合の悪い事は一切書きません。
そういうことを調べもせず、太陽光発電協会のQ&Aを鵜呑みにする消費者。
今後、膨大で始末に負えない有害なパネル廃棄物が排出されます。今も、放射性物質が降り続く放射能汚染地域に20年以上屋外放置していたパネルは、産廃どころか放射性廃棄物です。
それは便利でお得で、最新式のステイタス感のある生活をしたいという人間の欲望と、企業の儲け主義の共同正犯という気がしています。
日本の経済的な繁栄は、電力会社やメーカーが今まで公害や労働災害を、隠して隠して成り立ってきたということが、福島原発事故後、より鮮明になってきたと思います。
「重箱の隅をつつくな」と、嫌がらせのコメントやメールがきて、面倒なのですべて閉鎖しました。
自分で調べて検証したまでのことです。みなさんも、面倒だけど経産省のHPにある官僚やシンクタンクが作ったいろんなPDFを読んでみてくださいね。
専門家でなくても調べてみることからすべては始まると私は思います。
ポイント
重要な報告書などのPDFは、自分のパソコンに保存しておきましょう。
国はURLをコロコロ変えてきますので、リンクが切れることがよくあります。
PDF版→市民発電所はどこへいくのか ソーラー編 1
市民発電所はどこへいくのか ソーラー編 2
ぶた子さんになってる人はいませんか?