産廃野積み問題で八戸市が県の対応批判
デーリー東北 2014/12/23 11:00
八戸市櫛引地区の産廃野積み問題で、青森県が行政代執行による撤去を行わない方針を示したことを受け、小林眞市長は22日、取材に対して「影響が出てからでは遅く、代執行の要件を満たさないとの判断は納得できない」と、引き続き、早期の全量撤去を県に求める意向を示した。調査で産廃の総量が、従来の発表から大幅に増加したことも問題視。市議会各会派も、県への反発を強めている。
H26.10.17(金)『デーリー東北』26面
(管理人より)
このブログでお知らせしている宮崎県産廃投棄問題。青森県八戸市にもありました。市が不法投棄と認識しているところが違いますが、全国どこでもあるなあと驚きました。
グーグルマップで見てみます。
八戸市櫛引地区の産業廃棄物不適正保管事案に係る地下水の分析結果について
1.概要
原因者:(株)三協リサイクル処理センター(代表取締役 角濱俊美)
場 所: 八戸市大字櫛引字永森26-4他
廃棄物の種類・量:燃え殻及び汚泥、約17,000トン
(18,000t-1,528t=17,171t)
※(4)参照
高さ 約6.7メートル
面積 約3,686平方メートル
2.経緯
(1)平成7年頃から、産業廃棄物処理業者である(株)三協リサイクル処理センターが、同社事業場内に産業廃棄物を保管するようになり、平成11年4月頃から保管量が急増してきたため改善を指導してきた。
(2)平成13年、改善が進まなくなったことから廃棄物処理法に基づく改善命令を発出したが履行されず、平成14年、改善命令違反を理由に産業廃棄物処理業及び産業廃棄物処理施設の許可を取り消した。
(3)平成15年、同社及び同社代表取締役個人に対し廃棄物処理法に基づく措置命令により廃棄物の撤去を命じたが履行されなかった。
(4)同年、現場内産業廃棄物の排出事業者に対し産業廃棄物の撤去を要請し、平成19年までに11社により1,528トンの廃棄物が撤去された。また、残存する廃棄物の飛散防止対策として、排出事業者の負担でキャッピング(シート掛け)が実施された。
(5)平成15年から環境影響調査のため周辺の水質調査を毎年実施しており、結果については、環境基準を満たしていた。
(6)平成24年7月6日の調査において、別図②´の井戸で採水した結果、総水銀及びダイオキシン類が環境基準を超えて検出されたが、その後の再調査の結果については環境基準を満たしていた。
(7)公益財団法人産業廃棄物処理事業振興財団の専門家から、検出された②´の井戸は地下水に懸濁物質が含まれているため、周辺環境への影響をモニタリング評価するには適切でない旨の助言があったことから、新たな観測井戸を設置するまでの間、湧水(下流側)で調査を実施した。結果については環境基準を満たしていた。
(8)(7)の助言を受けて、井戸②´の隣に井戸②を設置し、今年度の調査を実施した。
平成27年度八戸市重点要望事項と県の処理方針(全体版) [822KB PDF
総水銀 ダイオキシンのほかに 1,4-ジオキサン 鉛も検出されたんですね
下流には農地が広がっており、地下水及び土壌の汚染の拡大が危惧されています。
1,4-ジオキサンは、PRTR法第1種指定化学物質 で、国際がん研究機関 (IARC) によりグループ2B(ヒトに対する発癌性が疑われる)に分類されている物質です。
http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0041c.html
産廃業者が、燃え殻や汚泥を約17,000トン不法投棄し、有害物質の水銀、ダイオキシン、1,4-ジオキサン、鉛、カドミウムが溶け出し、周辺の土から検出されてるということです。
この燃え殻や汚泥はいったいどこからもってきたのでしょうか?どこの焼却場か、製錬工場か、何かの製造工場か、報道や市の資料を見てもわかりません。
情報公開請求したらわかると思います。
責任の所在はどうなるのでしょうか?産廃業者、市、県で責任のなすり合い。そうこうする間に毒物は拡散していきます。
いずれにしても、ごみ焼却や、工業生産によって生まれたどうしようもない産業廃棄物は、こうして環境に野ざらしにされ、土や水、空気を徐々に汚染していくということです。
このまま放置されていればいずれ地下水に入り、人間の口に入ることになるでしょう。
これが工業生産の影の部分(必ず廃物が出る)であることを、きちんと子どもに教えていかなければならないと、私は思います。
学校では教えないからです。
今回はE歳のおじサンBA―春から夏場はほぼウミネコブログ より 現地の写真と動画を転載させていただきました。
櫛引の産廃野積み現場に行ってきたH26.12.25その2より産廃野積み現場C.H26.12. 25(木)