Quantcast
Channel: ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造
Viewing all articles
Browse latest Browse all 802

【問い合わせ】東京都内の7つの清掃工場の焼却灰がセメント原料化スタート。そのセメント工場5箇所とは?

$
0
0
(管理人より) 東京都内の7箇所の清掃工場から出るゴミ焼却灰を、広域で7箇所の他県の5箇所のセメント工場でリサイクルすることが5月から始まっています。

詳細を電話で聞き取り、調べましたので、何回かに分けてブログでお知らせします。

ここではあえて聞いたことをそのまま掲載します。

東京二十三区清掃一部事務組合 HP  


主灰のセメント原料化事業の本格実施について 2015年5月28日 主灰のセメント原料化事業を本格実施します

清掃工場で可燃ごみを焼却処理すると、主灰と飛灰が発生します。溶融処理によりスラグ化するものを除いた主灰と薬剤処理した飛灰は、東京都が設置・管理する新海面処分場で埋立処分しています。しかし、今後、新たに東京港内に最終処分場を確保することは極めて困難です。

清掃一組では埋立処分量の削減及び資源の有効利用を目的として、平成25年度から主灰のセメント原料化について実証確認を行ってきました。この結果、安全で安定的に実施することが確認できましたので、平成27年度から本格実施することとしました。
本格実施の概要(平成27年度)は、次のとおりです。

計画量
5,000トン 搬出施設
中央、港、品川、大田、千歳、新江東、有明の各清掃工場 処理施設
北海道、青森県、岩手県、福岡県に所在する民間のセメント工場5か所

今後も資源化量を増やし、平成32年度までに3万トン程度まで拡大していきます。


ゴミを燃やすと、ゴミ焼却灰は主灰と飛灰に分かれます。主灰と飛灰の割合は4:1。放射能濃度は主灰<飛灰です。

主灰とは燃やしたごみの燃えがらのことで、焼却炉の底から排出される灰(月に1回測定)

 

各清掃工場から出た主灰の放射能濃度について見ていきます。HPより 直近の主灰の放射能濃度↓

焼却灰等の放射能濃度測定結果 表1 主灰の放射能濃度測定結果  (平成27年6月1日 HP掲載) 

 過去の放射能濃度一覧を見ると 事故後ずっと下がってきて、ここ最近の主灰の放射能濃度は100Bq/kg以下になっており、搬出施設の7つの清掃工場はいずれも他の清掃工場よりは比較的低い値。

20Bq/kg程度です。千歳工場分も近々アップされるということでした。

焼却灰等の放射能濃度測定結果(平成26年度) 焼却灰等の放射能濃度測定結果(平成25年度) 焼却灰等の放射能濃度測定結果(平成24年度) 焼却灰等の放射能濃度測定結果(平成23年度)

 

次に民間のセメント工場5箇所というのは、どの企業かというと

 

●青森県(八戸市) 八戸セメント  ※親会社の住友大阪セメントのHPにセメント放射能測定結果がある

●岩手県(大船渡市)太平洋セメント ※セメント製品の放射能測定結果について

●岩手県(一関市) 三菱マテリアル ※ セメント製品の放射能濃度測定結果について

●福岡県(苅田町) 宇部興産   ※ セメント製品の放射能濃度測定結果について  宇部三菱セメントのHPに セメント製品の放射能濃度測定結果 がある

●北海道(上磯町) 太平洋セメント ※ セメント製品の放射能測定結果について 

 

主灰5000トンで、5箇所ですから、今後3万トンまで拡大するということになると、受け入れ工場の数ももっと増えてくると思われます。

基本的に主灰の受け入れの基準値は100Bq/kg以下で、東北の自治体は100Bq/kg以下、福岡と北海道は不検出。それ以上だった場合は搬出しないということでした。

ゴミの問題は県ではなく市区町村の自治事務なので、この受け入れ基準の違いは、セメント工場のあるそれぞれの市町が決めているそうです。

検出下限値については 

放射能濃度等測定方法 ガイドライン 平成25年3月 第2版  56p

 

 







主灰のセメント原料化の流れ

主灰のセメント原料化とは、清掃工場で発生した主灰を民間のセメント工場まで運搬し、セメントの原料として有効利用するものです。セメントの原料は、石灰石、粘土、けい石、鉄原料、石こうに分類されますが、主灰はこの中の粘土の代替原料として使用するもので、普通ポルトランドセメント(※)として製造されます。

(※)国内で消費されるセメントの約70%を占める最も一般的で汎用性の高いセメント

 


 

搬出は既に行われており、一日あればだいたい到着するとのことです。

すべて、トラックと鉄道で輸送します。北海道も福岡もです。主灰は、このコンテナに直接入っています。

フレコンバッグとかドラム缶には入っていません。 

20Bq/kg前後の放射能濃度の主灰であっても、このコンテナには放射性廃棄物のマークは付きません。

 

さらに、処理コストの件について質問しました。東京都は料金を払ってセメント会社に処理してもらうわけです。

「主灰をセメント処理しない場合は、溶融スラグにするコストがかかる。それと同じ程度である」との説明でした。

1トンあたり50000円 程度だそうです。

主灰を5000トン、セメント処理するのですから、単純計算で2億5000万、セメント会社に支払うことになります。

それは税金だということです。

参考資料↓

清掃工場別の処理単価(平成25年度決算)

< 平成27年度 一 般 会 計 予 算 >

 

まだまだ疑問点はありますが、今日のところはとりあえずここまで。

放射性物質を含む廃棄物が広域処理されているのに、震災がれき広域処理に反対していた人たちは、一体どこへ行ったのでしょうか?

市民が疑問を持って、行政に問い合わせなければ、そのまま事業は進んでいくだけです。

どう考えても、放射能汚染高→放射能汚染低 の放射能拡散行為ですが、戦争法案や年金機構の漏洩問題、火山噴火などに取り紛れて

もう、メディアが取り上げてもいない状況です。

それぞれ市民がHPを見ながら電話で疑問点を聞いてみましょう。担当の方は北九州市と違って丁寧に説明される人でした。

 

 

施設管理部技術課環境対策係

〒102-0072 東京都千代田区飯田橋三丁目5番1号東京区政会館13階

電話番号:03-6238-0765

ファクス:03-6238-0780

 

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 802

Trending Articles