(管理人より)
鬼怒川沿いのソーラー問題について当ブログでは、関連の事業者名を挙げてきませんでしたが、今日は当該事業者が報告書を出してきましたので、出来る範囲で検証していきたいと思います。
2ちゃんねるなどではソーラーの事業者名が早くから晒されていました。報ステの報道でも事業者名は一切流れませんでした。
グーグルの画像と、水害後の画像を見て、パネルの並べ方と規模から考えて、2箇所の事業者が違うということまでは想像がついていたのですが、当ブログでは資料がなかったので触れませんでした。
ついに当該事業者の1社 ソーラーエナジーインヴェストメント のHPのトップに大きく報告が掲げられました。
弊社が所有する「常総市若宮戸ソーラー発電所」と、鬼怒川氾濫に関する報道について(ご報告)
これを読むと、あの越水した場所にあったソーラーは、2つの事業者が関連していた模様です。川に近い方は、ソーラーエナジーインヴェストメント。もう一方はまだ事業者の名前が出てきていないようです。
この報告書に出ている図に、グーグルの元画像を右横にくっつけてみました。
左の図は「他社所有地」、「自然堤防」などの囲みに色を上からつけられて、さらに文字が乗せられて加工されているため、下の画像がわかりにくくなっているからです。
さらに拡大すると、ソーラーエナジーインヴェストメント所有地と隣の敷地が大型車両が通れる幅の「道筋」がついているように見えます。(黄色囲み)
高低差を少なくして、敷地と敷地はつながっているように見えます
これは ソーラーエナジーインヴェストメントのソーラーも建設途中の画像です。ソーラーを建設するのに資材の搬入は一体どこから行ったのでしょうか?
赤囲いの川沿いの道路か、または黄色囲いのいずれかではないでしょうか?少なくとも、トラックが通っている形跡があるように見えます。
ソーラーエナジーインヴェストメントは、自然堤防を削っていないと言っています。
自然堤防を150m削ったのは、ソーラーエナジーインヴェストメント社の言うようにもう一方の大型のメガソーラー事業者かもしれませんが、画像からもわかるように車両分の幅の道を通じさせている可能性はあります。
2つのソーラー事業者が全く無関係というなら、あえて間にある自然堤防を切り崩す必要がないのではないでしょうか?
実際には、境界の高さ2~3メートルの自然堤防が約150メートルにわたって切り崩されたわけですが、
メガソーラー建設地に自宅が面している遠藤玲子さん(59)は「自然堤防と生い茂った木々のおかげで、2階からでも昔は鬼怒川は見えなかった」と証言されています。
さらに市議会議員の議会での質問の中に
という部分があります。
つまり「明るくなる」ということは日当たりが良くなるということです。
大型のメガソーラー事業者が自然堤防を切り崩した理由が、ひょっとすると「日当たり」のためかもしれません。
このように、市民が議員に頼んでも、議員自身が再生可能エネルギー自体に反対でない場合は、こういうふうに扱われてしまうということです。
ソーラー建設に「反対する人は何人もいた」にも関わらず、議会では賛成派の住民の意見を伝えています。
堤防というものは、ずっとつながっていて初めて堤防の力を発揮するものです。堤防の途中が土嚢になっていたらその部分は、他の部分と比べて弱くなるということは素人でもわかります。
一度堤防を掘削して切ってしまって、土をむきだしにして道までこしらえてしまったら、応急処置でいくら土嚢を積んでもその部分が弱くなり、そこがきっかけで壊れてしまうということは十分ありえます。
この図を見ても、ソーラーエナジーインヴェストメント社のソーラー設置もある程度、整地するために所有地の表面を削ってることは明白で、土がむき出しになって弱くなっていたと思います。
越水⇒決壊する原因になった可能性もあります。
そしてこうなりました↓ 国会議員も県議も市議も現地に視察にいくべきだし、まともなメディアなら取材に行くべきと思います。
完全にソーラーエナジーインヴェストメント社のソーラーは水没して見えない↓
明らかにそこだけ、自然堤防も木もなくなりスポッと切れていることがよくわかります。
追記 坂東市の吉原英一市長は、常総市の鬼怒川氾濫は自然堤防掘削が原因と認めました。↓
鬼怒川氾濫の“犯人”にされた会社「うちが原因ではない」
2015年9月13日 12時0分 スポーツ報知
関東・東北水害における茨城県鬼怒川の氾濫で、堤防のない常総市若宮戸地区について丘陵部を掘削して太陽光発電のソーラーパネルを設置したのが原因と報じられていることに関し12日、千葉県内の民間事業者が自社のホームページで見解を明らかにした。
この会社は、10日に鬼怒川が氾濫した際にインターネット上などで社名を挙げられ、水害が拡大する要因を作ったとされた。だが、同社がパネルを設置した場所は、自然堤防として機能していた通称「十一面山」と呼ばれる丘陵部よりも川面に近い側であると主張。もともと平らな状態の土地で、丘陵を削った事実はないとしている。
その上で、丘陵を切り崩したのは、この会社のすぐ隣の土地を所有する別のメガソーラー事業者であるとも指摘。この事業者とは取引関係が一切なく「川沿いにあった自然堤防を弊社が事業用地の開発のために切り崩したことから起こったとする事実とは異なる情報が散見される」と訴えている。
若宮戸地区は昨年3月に太陽光発電事業を行うため、丘陵部の幅約150メートル、高さ2メートル部分が削られた。その後、国と協議した上で、当該部分には土のうが積まれた。11日には、同県坂東市の吉原英一市長が政府調査団に対し「常総市の一部で起きた氾濫は、民間業者が採掘したことが招いた」と話していた。
鬼怒川決壊、「越水破堤」か=国交省調査委が現場視察-茨城
時事通信
記録的な豪雨により鬼怒川の堤防が決壊して大きな被害が出た茨城県常総市で13日、国土交通省が設置した調査委員会が現場を視察し、あふれた川の水で堤防が浸食されて崩れる「越水(えっすい)破堤」が起きた可能性が高いと述べた。
この日は調査委のメンバー3人が決壊現場を目視するなどの調査を実施した。その結果、越水破堤があった場合に生じる地面のくぼみが堤防の外側で見つかったという。
調査委員の清水義彦・群馬大大学院教授(河川工学)は視察後、「生々しい現場だった。破堤による被害の大きさを実感した」と話した。(2015/09/13-16:40)
↑ メガソーラーのことには一切言及していない報道記事に違和感。 越水破堤だろうが、決壊だろうが、住民にとっては大被害、大迷惑です。
様々な法律を規制緩和して、「やっちゃえ」の掛け声で、国も自治体も企業も市民も生協もいたるところに太陽光発電所を作っておきながら、
災害が起きたあとに「企業が悪い」だの「事業者が悪い」だの「国の安全ルールがない」だのと、再エネを推進してきた人たちの醜い責任のなすり合いが起きています。
国策再生可能エネルギーが自然破壊になってしまい、災害を拡大する要因に発展してしまった可能性があります。
災害が起こったからといって、後手後手でルールを作っても、今までに散々全国で規制緩和してやり散らかして、太陽光発電所や風力発電所を作るために行った自然破壊は元には戻せません。
これだけ大量にメガソ-ラーを作れば災害で市民が被害を受ける可能性はこれからもあるということです。
日本全国の太陽光発電所一覧地図
原発はもちろん最悪です。 だけれど「原発よりまし」と言って、それ以外の危険が有る再エネ施設を拡大していい理由にはなりません。
すでに全国で問題が起きています↓
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