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Channel: ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造
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菜種の新品種を開発。変圧器に菜種油を使うニュースが同時に流れた不思議。どちらも東北。

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<菜種>変圧器の油に 寿命伸ばし電力ロス減

2016年01月14日木曜日 河北新報

東北電と北芝電機が共同開発した新型配電用変圧器のイメージ図 拡大写真

 東北電力と北芝電機(福島市)は13日、共同で開発した新型の配電用変圧器の製造に着手した。従来型に比べ、機器の設計寿命を国内最長の60年に倍増させたほか、電力ロスも15%カットした。更新時期を迎える変圧器を対象に4月から順次交換する方針。
 配電用変圧器は、高圧で送られてきた電気を一般家庭などに配るために電圧を下げる装置。従来型の変圧器は絶縁油に鉱油を使うが、両社は2009年に菜種油を採用した環境型を開発し、今回さらに改良した。
 劣化の原因となる機器内の水分を減らすために設計を見直し、菜種油の優れた吸水力を生かす構造に変えて寿命を延ばした。
 効率的に機器を冷やすよう菜種油の流れ方も工夫し、冷却機器の削減に成功。変圧器内に余裕スペースができたことで、変圧に使う巻線を従来より太くすることが可能となり電力損失が少なくなった。
 初期費用は従来型より2%高いが、生涯コストは15%ほど割安になるという。
 東北電は、今回の新型を含め、植物油を使った変圧器を標準採用することを決めている。管内の変電所にある従来型の変圧器約1250台を年25台のペースで交換していく予定。

 

 

<菜種>寒冷地向け新品種 有害成分なし

2016年01月14日木曜日 河北新報

新品種の菜種「きらきら銀河」(東北農業研究センター提供) 拡大写真

 農研機構東北農業研究センター(盛岡市)は、菜種の寒冷地向け新品種「きらきら銀河」を開発した。収量が多く有害成分を含んでいないのが特長。食用油だけでなく、家畜の飼料など幅広い活用が期待できる。
 きらきら銀河は、海外の多収品種「CASCADE(カスケード)」と寒冷地向け国産品種「キラリボシ」を交配した。同センターの調査では、北海道や東北地方で栽培している主力品種「キザキノナタネ」と比べて収量は7%ほど増え、含油量も上回っている。
 大量摂取で心臓疾患のリスクが高まる脂肪酸「エルシン酸」がなく、食用油に適している。
 家畜が摂取すると甲状腺肥大を引き起こす物質「グルコシノレート」もほとんど含まれていない。含有量が多い国産菜種の搾りかすは農作物の肥料用となっていたが、きらきら銀河は牛や豚、鶏の飼料にも利用できる。
 今秋、本格栽培に入る予定。将来的には東北全域で50ヘクタールの作付けを目指す。
 同センターの川崎光代主任研究員は「多収で有害成分がほとんどなく、生産者にはメリットが大きい。搾りかすも安心して使えるので、普及が進めば国産飼料の需要にも応えることができる」と話している。

 

新型配電変圧器を開発 東北電と北芝電機60年の長寿命に  2016/01/14 08:45 福島民報

 東北電力と福島市の北芝電機は新型の配電用変圧器を共同開発し13日、製造を始めた。国内の変圧器で最も電力損失が少なく、60年の長寿命化を達成できたとしている。東北電力は本県など東北6県と新潟県で平成28年から毎年25台程度を導入する計画で、製造する北芝電機は他の大手電力会社に販路を広げる方針。
 変圧器は主に送電線から送られてきた6万6千ボルトの電気を6600ボルトに変え、配電線に流す。新型の名称は「ULTrans(ウルトランス)」。幅7.5メートル、奥行き3.2メートル、高さ3.6メートルで、従来より一回り小さい。放熱機能を向上させ、変圧を行う巻線を太くし、従来比で電力損失を15%減らした。
 長寿命化は変圧器内部と外部の絶縁に使う油に菜種油を採用し、効率を高めて実現した。菜種油は従来の鉱油に比べ吸水力が高く、巻線の絶縁紙の劣化を遅くする。30年だった連続運転の寿命を2倍に延ばした。
 小型化で設置期間を9日から3日程度に短縮した。製造コストも一割程度削減した。
 県内では28年に交換時期を迎える4台を新型にする方針。
 東北電力福島支店電力ネットワーク本部発変電グループの増子邦明主査、北芝電機の村田和夫東北支社副支社長、佐々木英電力システム事業部副事業部長は13日、説明のため福島民報社を訪れた。
 増子主査は「新型変圧器の性能を生かし、いっそう顧客に『よりそう』電気事業を展開する」、村田副支社長は「福島発の国内最新技術。年間50台の製造が可能で、広く販売したい」と語った。

 

(管理人より) 

菜種(ナタネ)に関するニュースが2つ同じタイミングで出されました。

一つは東北で菜種の新品種を開発するというニュース

参考: プレスリリース 寒冷地向きナタネ新品種「きらきら銀河」

 

一つは菜種油を使える変電器を開発し製造したというニュース。

参考:  新型配電用変圧器の開発および導入について~最新の設計と絶縁油へのナタネ油採用により低損失・長寿命化等を実現~ 平成28年 1月13日 東北電力株式会社 北芝電機株式会社

 

わざわざ放射性物質が大量に降下した東北地方で、菜種を開発し栽培。そして同時に東北電力が菜種油を変圧器に活用しようとしています。

菜種の油かすは家畜の飼料にされます。菜種油にも油かすにも放射性物質が移行するというのに、こんなこと進めていいのでしょうか?

変圧器にこの新品種の菜種の油を使用するということは、記事にはまったく書いてはありませんが、つながってもおかしくはありません。

変圧器の設備寿命が来た場合に使用済み菜種油はどう処理されるのか、食用油としての問題、油かすを食べた家畜の肉の放射能濃度はどうなるのか、などなど素人でも考えつきます。

菜種や変圧器の開発。菜種への放射性物質への移行の研究費。こういったところに税金が流れこんでいるから、こんな”放射能拡散”事業が成立してしまうのです。

菜種の開発には


運営費交付金 (平成15~26年度)

新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業「耕作放棄地を活用したナタネ生産及びカスケード利用技術の開発」 (平成21~23年度)

食料生産地域再生のための先端技術展開事業「中小区画土地利用型営農技術の実証研究」 (平成25~26年度)

 

が使われたようです。原発事故後にもこういう名目で実証研究してるんですね。ε=(・д・`*)ハァ…

そしてこの資料 ナタネに対する放射性セシウムの影響と油への移行 福島県農業総合センター 作物園芸部・畑作科 事業名 放射性物質除去・低減技術開発事業  を見てみると

 

 667.4 Bq/kgのナタネ子実を圧縮法で絞ったら、ナタネ油にも十分 3.63 Bq/kg もセシウムが移行しているのに、 「暫定規制値を超えたナタネ子実でも、子実中の放射性セシウムは搾出した油へはほとんど移行しない」と結論づけていることに大いに疑問を感じます。

3.63 Bq/kgという数値は「ほとんど移行しない」という、研究機関の認識なのです。

さすがに油かすについては「ナタネ子実の搾油率が約30%の場合、油粕の放射性セシウム濃度は約140%に濃縮するものと試算されるため、子実の濃度によっては油粕利用に注意が必要である。」と書いてありますので、

油かすは 667.4×1.4=934.36 Bq/kg ということでしょうか  

家畜用飼料の暫定許容値設定に関するQ&A  より 家畜用の飼料の基準値は

肥料・土壌改良資材・培土の暫定許容値設定に関するQ&A  より 肥料の基準値は 400ベクレル/kg

これらの基準値自体も驚かされますが、このような高濃度の油かすが出るなら、家畜にも与えることはできません。油かす自体は始末に負えない放射性廃棄物になります。

原発事故後は、別の目的の事業が、新たな問題をうむという皮肉な結果に陥っています。 

まあたったこれだけの研究結果でGOサインを出していいはずがありません。  なんと愚かな国なのでしょうか。

平成24年行政事業レビューシート  (復興庁、農林水産省)  森林・農地周辺施設等の放射性物質の除去・低減技術の開発  を見てみると、こういった研究などに膨大な予算が付いていることがわかります。

放射能の集中管理とは真逆の方向で事業が行われていますから、どんな研究をしても「影響はほとんどない」として経済活動が行われ、その結果、放射能拡散してしまうということです。

4億円もばらまかれているのですから絶望的です。

 

 

 

次に、新型変圧器のことですが、なんでそのようなものを作らなければならないかと言うと、このあたりの長いPDF資料を見るとあたりがつくかもしれません。

いずれにしても、送電、配電、変圧器のテクニカルなことが全くわからない市民にとっては、あまりにもちんぷんかんぷんな内容で放り出したくなる資料ではありますが(笑)一応、参考までにリンクをはっておきます。

しぶしぶ読んでいます。

 

新型配電用変圧器の特徴について

低炭素社会実現のための 次世代送配電ネットワークの 構築に向けて ~次世代送配電ネットワーク研究会 報告書~ 平成 22 年 4 月 次世代送配電ネットワーク研究会 

 「変圧器の電力損失削減のための 革新的磁性材料の開発」 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 ナノテクノロジー・材料技術開発部

 革新的温暖化対策技術プログラムに関する事後評価書(要旨)

 

 これらの資料に書いてあること

 

●変圧器は送電・配電に必要不可欠なもの。

●変圧器とは、発電所から工場や一般家庭まで電気を流通させるため、電圧を変更する設備であり、 配電用変圧器は主に66,000Vから6,600V(容量20,000kVA)に変圧する。

●変圧器の絶縁油には一般的に鉱油を使用している。

●絶縁油に全量ナタネ油を使用した配電用変圧器=「環境調和型変圧器」

●変圧器を使用して電圧を変更する際に、熱による電力損失(ロス)が発生する。ロスを少なくすることが省エネ。  

●電力機器の省エネルギー技術開発は、CO2削減のため。 

 

 変圧器を新しくしてそれ自体のロスを減らしたとしても、スマートグリッド全体の電力使用量が増えれば全体として「省エネ」とは言えないはずです。

すべてをIT端末でつないで、膨大なデータを電波で飛ばして双方向にするには、膨大な電気、エネルギーと予算を使わないとできません。

市民が電力機器の技術に疎いこと、送配電の知識がないこと、地球温暖化説の嘘を見破る自然科学の基礎知識がないことで、なんの批判も指摘もうけずに官僚のやりたい放題となっています。

テクノクラート社会そのものです。

つまり地球温暖化説の嘘の上に、省エネの嘘が乗っかっており、政府はCO2削減の名のもとに新技術をメーカーと電力会社に開発させ、こういった電力のインフラを、徐々に取り替えさせようとしているということです。

今、再生可能エネルギーを普及させ、スマートグリッド社会に向かっていますので、これからこのように電力機器がメーカーによって新しく開発、交換され、場合によっては増設されていくと思います。

変圧器は旧製品の寿命が30年と書いてありましたが、それらを新型に交換していくわけです。 つまり旧製品の廃棄物が出るということです。絶縁油は厄介な産廃です。

PCBを含む絶縁油の入った変圧器の処理もまだ済んでいないというのに、さらにゴミの上乗せです。 

電力機器を新しく開発させて、結局こういった原子力ムラ企業が儲けるんですね。北芝電機(福島市)も入ってました。

 

 

 

 

 


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