まるで巣のように技術者を取り囲むケーブル。
ここにつなげられた光ファイバーの一部は、大西洋をわたる。
メンテナンスのために開けられた天井。ケーブルや導管がぎっしりと詰まっている。
マンハッタン地下、隠された「ネット拠点」を激写した 2015.12.14 MON
インターネットの情報は、どうやってある場所から違う場所へと移動するのだろう? そんな疑問をもったあるフォトグラファーが、ニューヨークの地下にある秘密基地のようなインターネットの「拠点」に潜入した。彼がそこで見たもの、気づいたこととは。
インターネットは情報で溢れている。しかし、インターネットそのもの──つまりすべてをつなぐネットワークやサーヴァー、ケーブルなどの姿が話題に上ることはめったにない。そこで米国人フォトグラファー、ピーター・ガリターノは、ニューヨークの舞台裏にあるインターネットの一大ハブを巡り、その仕組みを徹底調査することにした。
ガリターノ氏は、インターネットの実体が“あるひとつのもの”だということは知っていた。つまり、巨大で冷たい部屋に無数のケーブルが張り巡らされ、そこを世界中から押し寄せる膨大な量のデータが駆け巡る、というわけだ。
しかし、その情報がいったいどうやってある場所からほかの場所へと移動するのかは、よくわかっていなかった。それが彼の知りたかったところだ。数カ月の調査の末、彼は「キャリアホテル」と呼ばれる5つの施設の存在にたどり着いた。この施設のおかげで、ネットワークはインターネットへと変わる。際限なく増え続けるさまざまなネットワークを集めて、この施設がひとつの巨大なネットワークにまとめてくれるからだ。
キャリアホテルでは、AT&Tのネットワークはベライゾンのネットワークとつながれ、ベライゾンのネットワークはグーグルのネットワークとつながれ…といったことが果てしなく続いていく。このように大規模インターネットプロヴァイダー同士をつなぐのが、キャリアホテルの大きな役割である。
「退屈なインターネット」が教えてくれたことキャリアホテルの内側に入り込むのは大変だ。ガリターノ氏はテックメディアのジャーナリストたちと連絡を取り合いながら、メールや電話で何週間もかけて打ち合わせの約束を取り付けた。
5つのキャリアホテルのうち2つは名前の公表を渋ったが、ほかの3つはTelx社やZayo社などによって運営されている。そして、インターネットプロヴァイダー各社や、タイムワーナー・ケーブル、ヒューレットパッカードなどの企業と直接接続されている。セキュリティは極めて厳重で、セキュリティ要員、セキュリティカメラ、生体的セキュリティチェックはもちろん、不審者をとらえるための罠まで仕掛けてある。
しかし、これらを一つひとつ通り抜けたあとに見たインターネットの姿は、退屈だった。そこでは、無数のサーヴァーが整然と収められた棚がずらりと並び、それらが何kmにもなるケーブルの束でつながれ、全体が巨大な空調システムで冷却されていた。その姿を見ながら、ごく細い光ファイバーの1本1本を大量のデータが高速に駆け回っていると言われても、そのイメージを頭に思い浮かべるのは難しい。
「巨大な空間に大規模な設備があるのですが、ケーブルはどれも携帯電話の充電ケーブルほどの太さしかありません。その光景は、ただの広い空間、というだけでした」とガリターノ氏は言う。
どの施設でも、ガリターノ氏には必ず案内人が付いた。ガリターノ氏が納得するまで長居を許してくれるところもあったが、文字通りお尻を蹴飛ばされるように駆け足の見学となった施設もあった。長居が許された場所では、ガリターノは中判フィルムのカメラを使った。忙しく撮影をする場所では、デジタル一眼レフカメラが役に立った。
(このプロジェクトを始めるまで)ガリターノ氏はインターネットについて大して考えたことはなかったが、それはみな同じだということに気づいた。しかしいまでは、あって当然だったインターネットがありがたい存在に思え、ほかの人にもこの気持ちを伝えたいと思っているという。
「今回のプロジェクトによって、インターネットが機能するためにいかにさまざまなシステムが使われているかを、基本的なところからみなさんに伝えたかったのです」とガリターノ氏は言う。「つまり、インターネットは膨大な電力を消費するし、冷房用のシステムや複雑な接続ケーブルのシステムが必要で、そしてもちろん、こうした多くのシステムを設計し、管理・維持する人々の力も必要だということです」
(管理人より) 機械に疎い私のような人間から見たらほんとうに恐ろしい世界です。 インターネットの巨大なハブはまさにケーブルの巣!
今日はインターネットの裏側を見つけたので紹介します。
2015年5月16日に理学博士・荻野晃也氏が講演の中で「スマホはパワーが強い。これだけスマホが増えると基地局からの電波も強くなる。スマホは大変電気を使う機械。あれだけのデータを送り出すということは元のコンピュータがものすごく電力を使ってるということ。スマホ1台使ってると家の冷蔵庫と同じ電力を使う。発表されてない。」
と語っていました。衝撃の事実を知り、サーバーというものを見てみたいと思っていましたので、ちょうど良かったです。
サーバーが置かれた部屋。一見すっきりした部屋のように見えても、白い扉を開けると、機器と配線の山。
ずらりとならぶサーヴァー。
空きスペースに配置されるお客様用のサーヴァー。
ネットワーク・オペレーション・センターの中。
万が一のための20気筒ディーゼルエンジン。
ビルの中に備わっている変電所。
冗長化用の機器とディーゼルのための燃料が備蓄されている
熱風を外に放出するファン。
これを維持するために、24時間体制。たくさんの端末。停電で影響が出ないようにディーゼル発電所と変電所も備えています。
さらに、サーバーが熱を持つために巨大な冷房装置も必要です。それも膨大な電力を消費します。
上記事には、インターネットは膨大な電力を消費するし、冷房用のシステムや複雑な接続ケーブルのシステムが必要
と書いてあります。
日本は、こういうことを市民に隠して、省エネの嘘を宣伝し、ICT化、スマートグリッド化の国策を進めているということです。
スマホを使って操作できるといったふれこみの家電や車の宣伝も始まっています。
「新しい技術が開発され、市民の自宅の電気代が安くなってエコで省エネ」という大きな嘘。 社会全体としてはちっとも省エネになどなっていないわけです。
こういった技術開発も、大きな視点で見ると、原子力、再生可能エネルギー、電力化というシステムを根底から支えているのだと思います。
鉱物資源や化石燃料を浪費する、迷惑な技術開発・・・・・。
銅ケーブルが、より通信速度の速い光ファイバーに取り替えられているそうです。ということはずっと銅ケーブルのゴミが発生するということでもあります。
上の記事には、そういった技術開発に伴い発生する産業廃棄物、電子廃棄物の問題には一切触れられていません。
そもそも、こういった技術をこの記者は「ありがたい」と表現しています。解釈がこうも違うのですね。ε=(・д・`*)ハァ…
先進工業国がインターネット技術が進めば進むほど、労働力の安い外国に電子廃棄物が送られて、その地の環境を汚染し人々の命と健康を脅かしている現実。
人々がネットを使ってどうでもいいエンタメに浸れば、膨大な電力が消費され、そして電子廃棄物が生まれるのです。
しかしパソコンを使わなければこういった情報も発信できないし情報弱者になってしまうし、使えば結果的に環境汚染に加担してしまうことになるし、本当に悩ましい。
考えた末、私は携帯電話をやめました。少しでも環境への負荷を減らそうと思ったからです。
携帯電話がない生活をしていた時代もあったのですから。
世界一巨大な電子廃棄物投棄場とされるガーナの「アグボグブロシー」。有用資源を簡単に取り出すために野焼きしており、煙が立ちこめている。
Ghana e-Waste - Agbogbloshie Market, Accra