除染廃棄物の仮置き場で火事 5時間枯草など燃える (2016/03/05 17:47) テレビ朝日
福島県浪江町にある除染で出た廃棄物の仮置き場で火事があり、約5時間にわたって枯れ枝や枯れ草が燃えました。
警察によりますと、5日午前10時すぎ、浪江町加倉にある除染で出た廃棄物の仮置き場で火が出ました。燃えたのは除染で出た枯れ枝や枯れ草で、袋に詰める前に敷地内に積み上げられていたということです。消し止められるまで約5時間掛かりましたが、けが人はいませんでした。現場は当時除染作業中でしたが、火を使う作業はしていなかったということで、警察が出火の原因を調べています。
(管理人より)
除染廃棄物の枯れ枝や枯れ草は放射性廃棄物です。それが火事になったということは「野焼き」と同じということです。放射性廃棄物の野焼きが5時間も続いたということです。
その点に全く触れない、テレビ朝日のニュースに驚きます。
震災がれき焼却問題の際に、放射性物質を焼却することは放射性物質の再拡散になり危険なのでやめるべきだという議論の中で、国が「バグフィルター安全論」を持ち出して、広域処理をゴリ押ししたことは記憶に新しいところです。
これが露払いとなって放射性廃棄物の焼却が仮設焼却炉で、さらにバイオマス発電、火力発電の木質バイオマス混焼、ウラン廃棄物の焼却、タイベックの焼却、汚染イノシシの焼却など、原発事故5年の間に次から次へと行われるようになりました。福島県で一番燃やされていますが、それ以外の地域でも燃やされています。
バグフィルター安全論が誤りであることは、このブログでも書いてきました。
バグフィルターを素通りする放射能汚染 琉球大学名誉教授 矢ヶ崎克馬
エンジニア樗木さん「このまま全国で処理されればセシウムが飛散して大変なことになる」放射性廃棄物の焼却
今回は、そのバグフィルターすらない「野焼き」です。放射性物質を含むPMが、周辺に大量の煙がどんどん流れていきます。
野焼きや火事も人為的なPMなのです。
【参考】 チェルノブイリ原発立ち入り禁止ゾーンでまた森林火災。プルトニウムなど放射性PMが舞い上がる。
風向きは内陸に向かってから北上でしょうか。局地的に風向きは変わったりしますので、煙の挙動はわかりません。
福島県内のそらまめ君の測定局のうち、PM2.5を測定している局が少ないというのも、なにか意図的なものを感じます。モニタリングポストに数値が影響するかどうかもわかりません。
今回火事があった浪江町加倉の除染廃棄物置き場と、どこが一番近い測定局かわかりませんが、とりあえず南相馬と森合をあげておきます。
火事があると、このように煙で空が汚れていきます。市民にできることはできるだけ性能のいいマスクをし、外に出ない、雨に濡れないようにすることしかありません。新たなホットスポットができている可能性もあります。
除染して、火事で燃えて、また撒き散らして・・・きりがありません。
福島県浪江町加倉の除染廃棄物置き場はここではないかと思われます。
Google衛星地図 近くに幼稚園と小学校がありました。もう言葉もありません。この場所をGoogleストリートビューで見たら更新されていないのか、廃棄物置き場が出来る前の画像でした。
衛星画像では袋詰め前の枯れ草などが見えるのに・・・・おかしな話です。
煙突もバグフィルターもない野焼きの煙に直撃されたら、プルームを吸い込むのと同じ。
追加で被曝を強制されることに・・・・
この灰はどうなるのでしょうか? 放射性物質が濃縮した灰をフレコンバッグに入れるのでしょうか?