相馬のイノシシ (福島テレビ)
2016年04月04日 12時11分 読売新聞
東京電力福島第一原発事故に見舞われた福島県で、捕獲されたイノシシの処分に自治体が頭を悩ませている。
農作物を荒らす被害が深刻なため捕獲数は増えているが、高濃度の放射性物質を含むため食肉用に出荷できない。埋め立てに使える土地は限られ、焼却には解体の手間がかかる。こうした中、有害鳥獣専用の焼却施設を建設する自治体も出てきた。
県内のイノシシによる農作物被害は、2011年度の4933万円から、14年度は9812万円に倍増。市町村は地元猟友会に委託して捕獲を強化しており、14年度の捕獲数は1万3090頭と11年度(3021頭)の約4倍に増えた。
今春の県の調査ではイノシシの肉から、最高で国の規制値(1キロ・グラムあたり100ベクレル)の300倍の放射性セシウムを検出しており、県は捕獲イノシシの焼却か埋却処分を求めている。
(管理人より) 汚染イノシシ問題の記事が読売新聞にも出ました。本当に深刻な問題だと思います。人間の勝手な都合による原子力発電で、事故を起こしてイノシシを放射性物質まみれにした挙句、畑を荒らすし、食べれないからといって殺して燃やす・・・ お金にならないから捕獲したくないという人たち。
このままだとイノシシを殺す予算が膨大に使われることになっていくと思います。 しかも国策で100㏃/kg以下をジビエで食べさせられる・・・・
福島県の資料を見てみました。
福島県イノシシ管理計画 平成27年5月 福島県 では イノシシ拡大の要因として以下の様にまとめています。 抜粋 青文字
●本県特有の要因とし、平成23年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故の 影響が考えられる。事故後、イノシシ等の野生鳥獣から高い放射線量が検出されているため、狩 猟意欲の低下及び狩猟者・捕獲従事者の減少や、農業生産活動等人為活動の停滞により、避難指示区域を中心に野生鳥獣の人里への出没が見られるようになっている。その結果、イノシシと車の接触事故や、家屋や庭への侵入・採餌による土壌の掘り返しなどの生活環境被害が生じている。
●全国的なイノシシの生息域拡大については、イノシシあるいはイノブタの放獣も原因の一つと して言われているが、県が実施した平成 20 年度の狩猟者アンケート調査においては、「放獣ある いは飼育個体が逃げたことがある、あるいはそのような噂を聞いたことがある」という回答が 71 件寄せられており、本県においても少なからず放獣の問題は存在すると考えられる。
●移入個体の問題は、新たな地域での農業被害の発生だけではなく、在来の生態系の破壊や、野生イノシシの本来の遺伝的多様性を失わせる問題もあることから、関係機関が連携をして管理指 導の徹底を進める必要がある。
イノシシの生態
通常、イノシシのオスは単独で行動するが、母親と仔イノシシは群れを形成する。通常、行動 圏は30~50ha程度とそれほど広く行動しないが、成長したイノシシのオスが母親から離れる際や、 人間の圧力が無い状況ではその行動圏が100~250haまで大きくなることが、調査でわかり始めて いる。生後1年半でほぼすべての個体が性成熟に達し、基本的には年1産で春から初夏にかけて 平均4~5頭を出産する。妊娠期間は約4ヶ月で、夏季前の出産に失敗すると秋季に出産するこ ともある。初期死亡率は高いといわれているが、初産が早く、かつ多産性であるため、繁殖力が 高く短期間に個体数が増加する特徴がある。
イノシシの食性
●イノシシは 90%以上が植物食であり、しかも単胃動物であることから、消化のし やすい草本類を好む傾向にある。夏季は同化部(光合成を行う地上の葉部)や漿果類、秋には 堅果類、晩秋から翌春にかけては栄養分を貯蔵している地下の根茎などを掘り起こして食 べている。
●イノシシは臆病な一方で、餌に対して執着するため、農地や集落に餌があると、餌付け 状態となり、イノシシを引き寄せてしまいかねない。加えて、出没イノシシの人慣れも進行する ことから、生ゴミ、廃棄農産物やクズ、ススキなどの根茎、堆肥などに発生する甲虫の幼虫など、 16 イノシシの餌となるものを重点的、計画的に除去していくこととする。
●イノシシは雑食性であり、多様な植物の新葉、地下茎や根、堅果類などの他に昆虫、ミ ミズ、サワガニ、カエルなどの小動物も食料とし、その対象は多岐にわたることから、森林生態 系の重要な構成要素となっていると考えられる。
平成 26年度の福島県内のイノシシの生息数は47,000~49,000頭
49,000頭から安定生息数5,200頭まで当該計画期間内に減少させる年間捕獲数を試算す ると、平成31年度まで毎年17,000~18,000頭との結果が得られた
生息数は20年で約10倍になっていますが、安定生息数5200頭まで減らさないといけないのでしょうか?
計画によると、これから年間17,000~18,000頭のイノシシを捕獲し殺すということです。
原発事故前と比べると、原発事故後は大変な増加となっています。事故前は、ジビエとして高く売れていました。(1頭あたり、10~15万円)でも今は売れないばかりか、処分に困る事態に。
鳥獣被害防止総合対策交付金を使うという記述があります。
9650百万円、つまり96億5千万円
億単位の税金が流れ込んでいるので、いろんな報道が出るわけですね。
このようなニュースも何かやらせの感じがします。
奥さまたちが、エアガンでサル対策! 異色勉強会、その背景を伊勢原市役所に聞いた
実際には、以下の様に放射能汚染されているため、捕獲しても食べることはできません。 福島県だけでなく、日本中のイノシシは食べない方がいい。
4 今回の測定結果(鳥獣の種類別) より イノシシだけ抜粋
さらに、こういった事故も起きています。
「サルと間違え…」猟銃で撃たれた女性死亡|日テレNEWS24
ハンターを増やすとこういう悲劇が起きるでしょう。
福島県で農作物を作ろうとするからイノシシがじゃまになるのです。もう耕作を放棄するしかないと思います。どうしても住み続けたい人は、家庭で食べる分の野菜をハウスで作るしか手はないです。
そして、物理的に福島からイノシシが移動できないような長い万里の長城みたいなものを、フェンスで作るしかないと思います。
そうでもしない限り、本州はすべて福島からイノシシ(イノブタ)が移動してきて、大繁殖してしまうかもしれません。
原発事故のせいで、生態系までめちゃくちゃになっている2016年の春。イノシシを殺すことが国策になっているなんて、もう私は絶望しか感じません。
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