7/14付朝日新聞が、フクイチ3号機がれき撤去で放射能再拡散しコメが汚染というニュースを連発で流しました。そのあと、農水大臣の会見報道がありましたが、この問題はまず昨年のできごとでもあり、情報精査力や科学の知識がない市民は何重にも戸惑い、錯誤に誘導するニュースだと思いましたので、自分なりに調べてみます。
がれき撤去で飛散、コメ汚染 福島第一の20キロ先
http://www.asahi.com/articles/ASG7F4JF9G7FUUPI005.html 青木美希 2014年7月14日07時22分 朝日新聞デジタル
東京電力福島第一原発で昨夏に実施した大規模ながれき撤去作業で放射性物質が飛散して、20キロ以上離れた福島県南相馬市の水田を汚染した可能性を農林水産省が指摘し、東電に防止策を要請していたことが分かった。福島県は「他の要因は考えられず、がれき撤去の可能性が限りなく高い」としている。東電は要請を受けて撤去作業を凍結してきたが、広範囲に飛散した可能性を公表しないまま近く再開しようとしている。
原発から20キロ以上離れた南相馬市の避難区域外の水田14カ所と、20キロ圏の避難区域内の5カ所で昨秋に収穫されたコメから基準値(1キロあたり100ベクレル)超のセシウムが検出された。農水省が調べたところ、放射性物質は8月中旬に出始めた穂などに局所的に付着。事故当時に飛散した放射性物質を土壌から吸い上げたのなら均一的に検出されるため、穂が収穫された9月末までの間に新たに飛んできたものと分析した。
この間の8月19日、東電が第一原発3号機の大型がれきをクレーン車で撤去する際、がれきの下敷きになっていた放射性の粉じんが飛散し、別の場所にいた作業員2人が被曝(ひばく)して頭部から最大1平方センチあたり13ベクレルが検出された。この時、風下の北北西方面の5カ所の測定点(原発から2・8〜8・3キロ)でも空間線量が上昇し、福島県はがれき撤去による飛散が原因と推定していた。
農水省は?コメからセシウムが検出された南相馬市はさらに風下にあたり、8月19日のSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)の計算では3時間で達する?基準超が複数検出されたのは同市だけ?前年度は同地域のコメから基準超は検出されていない――などの理由から、8月19日のがれき撤去で飛散した可能性があると判断。今年3月に東電に再発防止を要請した。東電は「どこまで飛散したか把握していないが、防止対策に取り組みながら近く作業を再開する」としている。
東電は3号機のがれき撤去を終えたが、高線量のがれきが残る1号機は手つかずで、建屋を覆ったカバーを近く解体する方針だ。「最も早く作業が進む方法だが、放出量は増える」とし、飛散防止剤の散布を増やして対応するという。それでも天候や風向き次第でどこまで飛散するかは不透明だ。村山武彦東工大教授(リスク管理論)は「飛散の可能性を情報提供するのが大前提だ」と指摘する。(青木美希)
さらに朝日新聞
がれき撤去で20キロ飛散の恐れ、説明せず 国や東電
http://digital.asahi.com/articles/ASG7F51M7G7FUUPI009.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG7F51M7G7FUUPI009
青木美希 2014年7月14日09時30分
福島第一原発事故から2年以上たった昨年8月のがれき撤去作業で、住民が暮らす20キロ以上離れた地域まで放射性物質が飛散した可能性を知りながら、国や東京電力は公表してこなかった。今後も新たに飛散する恐れがあるのに、東電は詳細な作業日程の公開など十分な対策をとらないまま作業を進める構えだ。
福島県南相馬市で昨秋に収穫されたコメから基準超のセシウムが検出されたことを受け、農林水産省は今年2月、地元の農業関係者の会合で「現時点で原因は不明」と説明していた。3月に東電に対してがれき撤去で飛散した可能性を指摘し、防止策を要請した後も地元には説明していない。
農水省穀物課は当初からがれき撤去で飛散した可能性があるとみて、1月に原子力規制庁に相談。3月に気象庁気象研究所に問い合わせ、「20キロ程度は飛散し得る」と回答を得ていた。がれき撤去による飛散の可能性を地元に説明していない理由について、同省の担当者は「原因がはっきりした後で説明するつもりだった」と取材に語った。
国は南相馬市の作付け制限を今春に緩めてほぼ全域でできるようにしたが、地元には「基準超のセシウムが検出された原因が不明のままなのに時期尚早」との疑問もあり、作付け農家は昨年の約160戸から半減。ある農家は「自分で原因を調べてきたが分からなかった。3年前の事故ではなく、がれきの撤去で新たに飛んできた可能性があるとは信じがたい。情報がほしい」と取材に語った。市農政課は「農水省ががれき処理が原因とみて東電に要請したこと自体、知らなかった」としている。
■東電、抜本対策なく再開方針
東電は抜本対策をとらないまま撤去を再開する方針だ。近く予定するのが1号機建屋カバーの解体。1号機は放射性物質の飛散を抑えるため2011年10月にカバーで覆った。がれきを撤去するにはカバーの解体が必要で、その際、3号機よりも多くの放射性物質が飛散する恐れがある。
東電は昨年8月19日の3号機のがれき撤去で放射性物質が飛散したことを受け、より危険性の高い1号機での作業を半年以上凍結して飛散防止策を練ってきた。カバーごとコンテナで覆って撤去作業をする抜本対策も検討したが、見送った。工期の遅れやコスト増を避けたとみられる。飛散防止剤をより多くまくなど応急対策をまとめたが、効果は不透明だ。
国は今年4月に田村市で20キロ圏内の避難区域を解除し、次に川内村で解除を目指す。今年から帰還困難区域以外での作付けを認めたため、避難区域内の水田に通い始めた農家もある。
第一原発で働く40代作業員は「避難区域解除で住民が戻り始めたので、東電は飛散問題を起こさないようにピリピリしている」と明かす。さらに「作業日程や線量の変化を細かく公表すべきだ。コンテナを設置してカバーごと覆えば安全だが、数百億円かかる。国が費用を出し、第三者が安全対策を管理することも必要だ」と指摘する。(青木美希)
毎日新聞
<福島第1>放出量は最大4兆ベクレル がれき撤去で東電
http://mainichi.jp/select/news/20140715k0000m040129000c.html
7月14日(月)22時38分配信 毎日新聞
東京電力福島第1原発で昨年8月のがれき撤去時に放射性物質が飛散し、20キロ以上離れた福島県南相馬市の水田を汚染した可能性がある問題で、東電は14日、同原発からの放射性セシウムの総放出量を最大4兆ベクレルと試算していたことを明らかにした。しかし「かなり大づかみな計算」として公表せず、市にも伝えていなかった。
東電によると、敷地内や同県双葉、浪江町のモニタリングポストで実測した空間放射線量の上昇度合い、気象データを基に放出量を試算。がれき撤去で放出されたのは1時間当たり1000億〜1兆ベクレルで、放出時間は計4時間と推定した。4兆ベクレルは、事故後の福島第1原発から1日に放出される放射性セシウムの1万倍以上に上る。
南相馬市には、セシウムが最大で1平方センチ当たり0・04ベクレルが沈着したと見積もった。東電は「極めて微量な放射性物質が南相馬まで到達した可能性は否定できない」と説明しつつも、同市のコメから基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超えるセシウムが検出されたこととの因果関係については「事故直後の放射性物質によるものかもしれず、断定できない」としている。
東電は農水省の要請で、この試算を実施。4月に農水省に結果を伝え、6月には県にも情報提供したという。【岡田英】
フジテレビニュース
放射性物質検出米問題 林農水相、対応に問題なかったとの認識
7月15日(火)12時29分配信
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00272592.html
福島・南相馬市で収穫された米から、基準値を超える放射性物質が検出され、東京電力が福島第1原発で行った、がれき撤去作業が原因となった可能性があることについて、農林水産省が地元に説明していなかった問題で、林農水相は、対応に問題はなかったとする認識を示した。
林農林水産相は「原子力規制庁からは、がれき撤去による飛散との関係を含めて、現段階では原因は不明という回答が、農林水産省の事務方に対してあった」と述べ、外部からの付着で汚染した可能性はあったものの、原因は不明だったとしたうえで、農水省の対応に問題はなかったとする認識を示した。
今後の対応については、福島県と原子力規制庁と連携して原因究明を進め、要請があれば、地元への説明を行いたいとしている。
最終更新:7月15日(火)12時29分
(管理人より)
一連の報道の流れから、フクイチのがれきを動かす作業で膨大な量の放射性物質が飛散し、二次汚染、追加被爆につながるということを、どうにかうやむやにしたい国と東電の対応が見て取れます。これは今後、フクイチ周辺のがれき撤去、全国でがれきなどの放射性廃棄物を処理する際、認めると都合が悪い内容だからではないでしょうか。
放射性粉塵が飛散して土や水や作物を汚染しているということはどうしても隠したいということでしょう。
さらにコメの汚染は、「食べて応援」の最大の邪魔になるため、原子力規制庁が圧力をかけて農水大臣に原因不明・対応問題なしと言わせ、フジテレビがそこを強調して報道。「原因不明」なのに「対応に問題なし」とは意味不明。無責任過ぎます。呆れます。
環境的不正義とはまさにこのこと。
まず、がれき撤去のあった日2013/8/19についてですが空間線量が上がったことを福島県放射線監視室が確認し報告しています。福島県のHPに報告資料があります。
福島第一原子力発電所周辺のモニタリングポストにおける空間線量率の一時的な上昇について
平成25年8月19日に県が設置しているモニタリングポスト(双葉町郡山局、福島第一原発から北北西へ約2.8km)において、空間線量率の一時的な上昇が確認されたことに関連し、県が実施した追加的なモニタリングの結果、原因は大気中の放射性セシウム濃度が上昇したためと考えられ、その放出源は、当時の気象条件等から、風上に位置する福島第一原子力発電所と推定しました。
福島第一原子力発電所周辺のモニタリングポストにおける空間線量率の一時的な上昇について(第1報)[PDF形式/2,144KB]
福島第一原子力発電所周辺のモニタリングポストにおける空間線量率の一時的な上昇について(第2報)[PDF形式/307KB
第2報より 抜粋転載
がれき撤去に伴う放射性物質を含む塵は確かにプルームとなって飛散し流れていったことを示しています。「原因不明」ではありません。
周辺に住む人たちは大気浮遊じん=放射性微粒子を吸わされたということは言うまでもありません。
追加被曝させられてるのです。恐ろしい話です。
にもかかわらずフジテレビは「対応に問題無し」だけを強調テロップで流しており市民を錯誤に誘導してますので悪質です。実際の農水大臣の記者会見をみてみます。
がれき撤去によるコメ汚染問題に関しての記者とのやり取りの文字起こし抜粋↓
平成26年7月15日(火曜日)9時00分〜9時15分 於:本省会見室 http://www.maff.go.jp/j/press-conf/min/140715.html
記者:福島第一原発一号機の建屋カバーが、近く、撤去される予定になっているんですけれども、当然、あの、周辺の農作物に対する、その影響が懸念されることになるかと思うんですが、農水省としての今後の対応策などあれば。
大臣
はい。この、農林水産省としてですね、今後、行われる(東京電力福島第一原子力発電所の)一号機のがれき処理に伴う飛散防止対策ということで、この、具体的にどういう対策を行えば、飛散防止が徹底できるかと、このことについては、残念ながら、農水省に専門的な知見がないためにですね、今年の3月以降、東京電力、それから、原子力規制庁に対してですね、農産物に影響が生じないように、一号機のがれき処理に伴う飛散防止対策、これの徹底方を、依頼をしてきております。これに対してですね、東京電力からは、建屋カバーの撤去、それから、がれき処理作業、こういうものに伴う飛散リスクをですね、低下させるために、飛散防止剤の散布ですとか、それから、散水、水をまくということですね、それから、防風シート、ダストの吸引、こういったですね、対策の追加・充実を図ることによってやっていきたいということについて、農林水産省の方に説明があったと、こういうふうに聞いておりますので、しっかりと対応をしていきたいと思っております。
記者:今の質問に、ちょっと絡むんですが、あの、昨年、南相馬で、セシウムが基準を超える稲が出たことについて、農水省として3月に東電に要請なさっている、今、おっしゃったとおりだと思うんですけれども、この要請行為についてですね、まず、あの、大臣として、どういうお気持ちだったか、どう受け止めていらっしゃるかということを、初めにお伺いしたいんですけれども。
大臣
はい。この福島県の南相馬市の一部地域でですね、生産をされました(平成)25年産米で、昨年の10月に基準値超過が検出されております。で、農林水産省で調査をしたところですね、土壌からの吸収だけでなくて、放射性セシウムが稲に直接付着をした可能性が明らかになっております。昨年の8月に、福島第一原発(「東京電力福島第一原子力発電所」)における、がれき撤去作業に伴って放射性物質が飛散した事象もあったわけでございますので、農林水産省からですね、専門的知見を有する原子力規制庁に相談をいたしましたところ、原子力規制庁からは、がれき撤去による飛散との関係を含めて、現段階では原因は不明という回答が農林水産省の事務方に対してあったということで聞いております。こうしたことで、農林水産省ではですね、本年2月に、地元の南相馬市にですね、超過要因の調査結果を説明する中でですね、直接付着での汚染の可能性を示す一方で、その要因は不明でありですね、原子力規制庁や福島県と協力して、モニタリングの強化、それから、原因究明を進めると、こういう説明をしてまいりました。それから、今後のことについては、先ほどお答えをしたとおりでございますので、福島県、それから、(原子力)規制庁と連携してですね、引き続き、要因調査、モニタリングの強化を進めていきたいと考えております。
記者:地元からは、あの、なるべく早くですね、その可能性があるんであれば、あの、8月に飛んできたということを知らせてほしかったという声があがっております。あの、朝刊にも書かせていただきましたが、市長もですね、報道より早く、まあ、つまり、いち早くですね、そういう可能性を、農水省さんが考えているんであれば、知りたかったという声があがっています。こちらについて、どう受け止めていらっしゃるかということと、大臣自身、これについて、把握なさったのは何月ぐらいなのかということをお伺いしたいんですけれども。
大臣
はい。あの、コメの直接汚染の要因ですが、我々の知見というか、こういう専門的な技術は持っておりませんので、先ほど申し上げましたように、その専門的な知見を有する原子力規制庁に相談をいたしましたが、その段階で原因が不明ということで、先ほど申し上げましたようにですね、原因の解明に向けて、協力して調査やモニタリングを行うと、こういうことになったところであります。その後、農林水産省からもですね、大学等の専門家にも相談をしたところでありますが、周辺環境からの飛散などですね、様々な飛散の可能性が指摘をされておりまして、がれき処理に伴う飛散は可能性の一つであると、こういうふうに報告を受けております。したがって、そういうですね、説明を、当時の段階でですね、この、まだ、原因が特定されておりませんので、この外部から付着したと、したがって、その生育途中で入ったものでないという説明を、当時、行っていると、そういう報告はその当時に受けております。
記者:当時というのは、何月になりますでしょうか。
大臣
平成26年、今年のですね、1月、これに、汚染の原因について、原子力規制庁に相談をしております。2月にですね、「現段階としては不明」という回答ございますので、その回答を受けてですね、南相馬市にそういう説明をしているということです。
記者:すいません。大臣自身、お聞きになったのは何月なんでしょうか。
大臣
その後、あまり時間をおかずに、その時点で説明を受けているということです。
記者:3月とか、そんな感じですかね。あの、原発に行ったのは3月の3日なんです。現地に。
大臣
2月の初めには報告を受けております。
記者:最後なんですけど、あの、市長さんの方でですね、可能性があって、東電に要請した時点でですね、少なくとも知っていたかったという部分をお持ちなんですね、可能性の一つとしても、その可能性を元に農水省さんとしてアクション起こしてる時点で教えてほしかったということをおっしゃられているんですけれども、こちらについて、伝えるべきだったか、それとも、まあ、現状でよかったかという部分について、どう受け止めていらっしゃるか教えていただけないでしょうか。
大臣
はい。繰り返しにもなりますが、原子力規制庁の方に、この相談をしておりますが、がれき処理作業による飛散を含めてですね、コメの汚染との関係が不明と、こういう回答であります。したがってですね、先ほど申し上げたとおり、その事実関係としてですね、この稲、放射性物質の直接付着、したがって、外から付着してるという汚染が生じた可能性ということは、報告をしております。その要因を特定するに至っていないということで、今後、調査を行うという説明をしたということであります。一方で、その可能性があるということですので、東電(「東京電力」)に対してはですね、いずれにしても飛散防止については、しっかり、対応してもらいたいと、こういう説明をしておりますので、そういう対応をしたということでございます。
記者:東電から、去年8月に来たという可能性があって要請行為を行ったということ自体を伝えなかったことについて、不適切だと思うか、それとも、あの、よかったと、それでよかったと思うか、大臣はどちらなんでしょうか。
大臣
はい。あの、そのことについては問題なかったと思っております。
記者:それは、理由としては、あの、はっきりしていなかったから。
大臣
それは、規制庁と相談した上で、専門的な知見を持つですね、規制庁から、原因が特定できないと、こういう回答であったということです。
記者:さっきのセシウムの関係で、あの、まあ、結果的に、その南相馬市長から、まあ、あの、不信、まあ、農水省に対する不信の声があがってるんですけれども、改めて、まあ、農水省から、あの、その南相馬市の市長に対して、まあ、これから説明をするとか、そういう予定みたいなものってありますでしょうか。
大臣
あの、南相馬市はもちろんですが、地元の皆様とはですね、信頼関係をキープするというのは、大変、大事だと思っておりますので、必要があれば、いろんなレベルでのですね、説明は、引き続き、やっていきたいと思っております。
記者:今の段階では、具体的に、その、「いつ、こういう説明をする」と決まっているわけではないと。予定。
大臣
特に、はい。今の段階で、具体的に何か決まっているわけではありません。
記者:あの、必要があればというのは、じゃあ、いつ、いつの段階で必要があればということになるんでしょうか。あの、市長の方で、あの、御相談をしたいという形で、こちらにも連絡が入っていると思うんですけど。
大臣
もし、そういう御要請があれば、真摯(しんし)に対応したいと思います。
記者:18日にも説明してほしいっていう話になっています。そうしたら、18日に説明するということですかね。
大臣
あの、そういうふうに、もし、御要請があったとしたらですね、したいと思っております。
記者:今まで必要ないと思っていたけど、現地からやってほしいという声があったのでやるという理解でよろしいですか。
大臣
必要がないと思っていたこととは申し上げておりませんが。
記者
今、先ほど、問題なかったと思うとおっしゃってたと思うんですけど。
大臣
説明は、先ほど申し上げたように、報告をしておりまして、そのときに、外部付着の可能性もあるということであります。そのときのやり取りの中で、可能性について、どういうことがあるかと、当時の時点でですね、その飛散があったと、がれきの撤去においてですね、ということは、公知の事実でありましたので、別に、そのがれきの撤去によって飛散があったということ自体についてですね、知識がなかったということではなかったわけでありますので、その可能性についてはですね、この、特定できないということで、その時点の説明は、そういうことであったし、先方からも、そういう御質問もなかったと、こういうことでありますので、その時点で、どうこうということではなくて、今後、先方からですね、そういう御要請というのがあるのであれば、真摯に対応するということであります。
報道官
はい。他によろしいでしょうか。ないようでしたら、これで会見を終わります。
大臣
はい。ありがとうございます。以上
農水省がオートラジオグラフィーを使って調べ、がれき撤去によるチリの拡散が原因と推定したにも関わらず、原子力規制庁の一言で大臣が一気に「原因不明」宣言。原子力規制庁の言いなりです。
この大臣は国民の命の方を見てなくて原子力規制庁のほうを向いてるということです。こんな人間を国会議員に選んだということです。
それをマスコミが拡散。「原因がわからなかったから地元に知らせなかった。対応は問題なし」ということになっています。これからもこういうことが続くでしょうね。
二次被曝に関わる重要な情報が公開されず、気づいたときは、放射性微粒子を吸わされていたという状態です。
原発事故後も何も変わっていない日本です。このままだとまたフクイチから大量の放射性物質が漏洩していても隠蔽されるでしょうね。1号機のがれき撤去も思いやられます。
この一連の報道を見て、時系列に整理しました。間違ってたらすみません。
2013/8/19 3号機がれきを撤去 モニタリングポスト(双葉町郡山局、福島第一原発から北北西へ約2.8km)において、空間線量率の一時的な上昇が確認された
2013/8/27 福島県ががれき撤去が原因の放射性物質の粉塵の飛散を推定
2013/10 福島県南相馬市で収穫されたコメから基準超のセシウムが検出される
2014/1 農水省が大学などの専門家に相談
2014/1 農水省が原子力規制庁に相談
2014/2 原子力規制庁が「原因不明」と回答 2月初めに農水省の事務方に報告、大臣も確認
2014/2 農水省は地元の農業関係者の会合で「現時点で原因は不明」と説明
2014/3 農水省は気象庁に問い合わせ、「20キロ程度は飛散し得る」と回答を得る
2014/3 農水省は東電に対してがれき撤去で飛散した可能性を指摘し、防止策を要請。地元に説明せず
2014/4 東電が農水省に福島第一原発からの放射性セシウムの総放出量は最大4兆ベクレル、南相馬市にセシウムが最大で1平方センチ当たり0・04ベクレルが沈着したことを伝えた
2014/6 東電が福島県に福島第一原発からの放射性セシウムの総放出量は最大4兆ベクレル南相馬市に、セシウムが最大で1平方センチ当たり0・04ベクレルが沈着したことを伝えた
2014/7 国と東電ががれき撤去で20km飛散の恐れを地元に説明しなかったことが一斉に報道される
2014/7 農水大臣記者会見「原因不明・対応に問題なし」
地元の人が4兆ベクレルの追加被曝、追加汚染された事実をはっきりと知らされたのは10ヶ月後だったということです。